一次予防はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第56回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
一次予防は、病気が発生する前の段階で、健康増進や特定の病気の予防を目的とした介入を指します。選択肢4は、メタボリックシンドロームという病態が発症するのを未然に防ぐための教育であり、この定義に最も合致します。他の選択肢は、既に病気が発症している患者に対する介入であり、二次予防(早期発見・早期治療、悪化・合併症予防)や三次予防(機能回復・社会復帰)に分類されます。
選択肢ごとの解説
- 1. 高血圧症は既に発症している状態であるため、これに対する介入は二次予防に該当します。病気の進行を抑えたり、合併症を予防したりする目的で行われます。正しくは:高血圧症の診断を受けていない人への生活習慣指導(健康増進)であれば一次予防。選びやすい理由:運動指導は健康的なイメージがあるため、予防と聞くと選びたくなるかもしれません。混同注意:健康増進と一次予防、二次予防の違い。
- 2. 脳出血は既に発症しているため、その後の合併症予防は二次予防に分類されます。正しくは:脳出血を未然に防ぐための生活習慣改善指導などが一次予防となります。選びやすい理由:「予防」という言葉が含まれているため、正しい選択肢だと誤解しやすいです。混同注意:病気の発症前予防(一次予防)と、病気発症後の悪化・合併症予防(二次予防)の区別。
- 3. 脳梗塞を一度発症しているため、その後の再発予防は二次予防に該当します。正しくは:脳梗塞の発症リスクがある健常者に対する生活習慣病予防教育であれば一次予防となります。選びやすい理由:「再発予防」という言葉から予防効果が高いイメージがあるため、一次予防と混同しやすいです。混同注意:病気の「発生」を予防する一次予防と、病気の「進行」や「再発」を予防する二次予防。
- 4. 正解。メタボリックシンドロームの『発症を未然に防ぐ』ための介入は、病気になる前の段階での予防活動であり、一次予防の定義に合致します。選びやすい理由:特になし。定義がそのまま当てはまるため、正答しやすいです。
- 5. 糖尿病性足病変は既に発症している状態であり、それに対する筋力トレーニングは、病状の悪化防止や機能維持・改善を目的とするため、二次予防または三次予防に該当します。正しくは:糖尿病性足病変の発症リスクがある健常者に対する予防的フットケア指導であれば一次予防となります。選びやすい理由:リハビリテーション活動であるため、広い意味での健康維持と捉え、一次予防と誤解する可能性があります。混同注意:糖尿病の予防、糖尿病合併症の予防、すでに発症した合併症の治療・悪化予防の違い。
国試ポイント
理学療法士国家試験では、予防医学の概念、特に一次予防、二次予防、三次予防の具体的な事例を正確に区別できるかが頻繁に問われます。各予防段階の定義を理解し、提示された介入がどの段階に当たるかを判断する能力が必要です。
混同注意
一次予防と二次予防の区別が最も混同されやすい点です。「予防」という言葉が使われているからといって、必ずしも一次予防とは限りません。病気の発症「前」か「後」かが重要な判断基準となります。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が出た場合、「その介入が、病気が『まだ発症していない』段階で行われるのか、『既に発症している』段階で行われるのか」を明確に判断することが重要です。特に「予防」という言葉に惑わされず、その予防の対象が『発症そのもの』か『発症後の悪化・再発』かを区別します。
関連知識
・一次予防:健康増進、特異的予防(予防接種など)。病気の発症そのものを防ぐ。・二次予防:早期発見・早期治療、合併症予防。病気の進行を抑える。・三次予防:リハビリテーション、社会復帰。機能回復やQOL向上。