変形性膝関節症について正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第52回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
変形性膝関節症の初期段階では、関節の使い始め、特に立ち上がりや歩き始めに痛みを感じることが典型的です。これは『始動時痛』と呼ばれ、関節軟骨の変性によって関節面の摩擦が増加するために起こると考えられています。
選択肢ごとの解説
- 1. 変形性膝関節症は女性、特に閉経後の女性に多く発症します。男性よりも女性の方が罹患率が高いとされています。正しくは:女性に多く見られる。選びやすい理由:一般的な関節疾患であるため、男女差がないように誤解すること。混同注意:他の関節疾患との男女比の違い。
- 2. 変形性膝関節症では、非炎症性の疾患であるため、通常、膝関節液は透明で粘稠性も保たれています。関節液が混濁している場合は、感染性関節炎などの炎症性疾患を疑います。正しくは:膝関節液は通常、透明である。選びやすい理由:炎症症状があるため、関節液にも変化があると思い込むこと。混同注意:化膿性関節炎や痛風性関節炎の関節液所見との混同。
- 3. 変形性膝関節症では、O脚(内反膝)を呈し、膝関節の内側に負担がかかることが多いです。この場合、荷重軸を外側に移動させるため、足底板は外側楔状足底板(外側が高くなっている足底板)が有用とされます。内側楔状足底板はX脚(外反膝)の場合に用いられます。正しくは:外側楔状足底板が有用な場合が多い。選びやすい理由:足底板が有用であるという部分だけを捉えてしまうこと。混同注意:内側楔状足底板と外側楔状足底板の使い分け。
- 4. 正解。変形性膝関節症の初期症状として、動き始めの痛み(始動時痛)が特徴的です。これは、関節軟骨の変性により、安静時に固まった関節が動き出す際に摩擦が生じるためと考えられています。進行すると、持続的な痛みや夜間痛も現れます。選びやすい理由:痛みの種類は多岐にわたるため、初期症状を特定しにくいと感じること。混同注意:炎症性関節炎における安静時痛や夜間痛との区別。
- 5. 変形性膝関節症は、O脚(内反膝)が多いため、膝関節の内側に荷重が集中し、内側の関節軟骨がすり減りやすいです。そのため、X線像では内側の関節裂隙の狭小化が特徴的に見られます。外側の関節裂隙狭小化はX脚(外反膝)の場合に見られます。正しくは:X線像では内側関節裂隙が狭小化している場合が多い。選びやすい理由:関節裂隙狭小化自体は正しいが、内側か外側かの区別を見落とすこと。混同注意:内反膝と外反膝におけるX線所見の違い。
国試ポイント
変形性膝関節症の疫学、病態生理、臨床症状、画像所見、および装具療法に関する基本的な知識が問われています。特に、症状の経過やX線所見の左右差について正確な理解が必要です。
混同注意
変形性膝関節症の痛みの種類(安静時痛、運動時痛、夜間痛)と、関節液の性状(透明、混濁)、X線所見における関節裂隙の狭小化部位(内側、外側)、足底板の種類(内側楔状、外側楔状)が混同されやすいポイントです。
次に同じ論点が出たら
この疾患の診断基準、重症度分類、および理学療法における具体的な介入方法(筋力トレーニング、ストレッチ、バランス練習、ADL指導)についてさらに詳しく理解しているか。
関連知識
変形性関節症の分類、リスクファクター(加齢、肥満、O脚/X脚、外傷)、治療法(運動療法、薬物療法、装具療法、手術療法)。変形性股関節症や変形性脊椎症との比較。