ADL評価で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第59回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
WeeFIMはFunctional Independence Measure (FIM) の小児版として開発され、生後6ヶ月から7歳までの子どもの日常生活動作能力を評価することを目的としています。発達に応じた評価項目と採点基準が特徴です。
選択肢ごとの解説
- 1. バーセルインデックスで自立に与えられる得点は項目によって異なり、多くは10点(例えば食事、整容、排便コントロールなど)または15点(例えば移乗、歩行など)である。7点という設定は存在しない。正しくは:バーセルインデックスで「自立」と判断される項目の得点は、多くは10点または15点である。選びやすい理由:得点に関する記述であるため、部分的に知識があれば正しいと誤解する可能性がある。混同注意:各ADL評価スケールの具体的な採点基準や点数配分。
- 2. バーセルインデックスは、食事の摂取(食べる行為)の項目は含むが、食事の準備(料理など)の項目は含まない。これは基本的ADLを評価する尺度であり、手段的ADL(IADL)の項目は含んでいないためである。正しくは:バーセルインデックスには、食事の摂取に関する項目が含まれている。選びやすい理由:「食事」という言葉があるため、関連する行為全般が含まれると誤解しやすい。混同注意:基本的ADL(BADL)と手段的ADL(IADL)の区別、および各スケールがどちらを評価するか。
- 3. FIMにおいて「完全自立」(7点)とは、安全かつ通常妥当な時間内に、介助なしで動作を完了できる状態を指す。時間を要する場合は修正自立(6点)と判断される場合がある。正しくは:FIMでは、安全かつ通常妥当な時間内に、介助なしで動作を完了できる場合に完全自立と評価される。選びやすい理由:介助なしでできれば自立と捉えがちだが、FIMでは「時間」も重要な評価要素である。混同注意:FIMの採点基準における「完全自立」と「修正自立」の区別。
- 4. FIMは、患者が「しているADL(実際の遂行状況)」を評価する尺度である。「できるADL」を評価するのは、主にBI(バーセルインデックス)やBIのModified versionである。FIMは実際の生活状況での介助量を測定することを目的としている。正しくは:FIMは、患者が「しているADL(実際の遂行状況)」を主に評価する尺度である。選びやすい理由:ADL評価全般について「できること」を評価するイメージがあるため、FIMもそうだと誤解しやすい。混同注意:「できるADL(能力)」と「しているADL(遂行)」の概念の違い、および各ADL評価スケールがどちらを重視するか。
- 5. 正解。WeeFIMは、FIMの小児版として開発されており、乳幼児から7歳までの子どもの発達段階に応じた日常生活動作を評価する目的で使用される。そのため、小児のADL評価に特化した尺度であるという記述は正しい。正しくは:正しい選択肢のため、修正の必要はありません。選びやすい理由:特になし。関連知識があれば正答にたどり着きやすい。混同注意:WeeFIMとFIMの対象年齢や評価内容の具体的な違い。
国試ポイント
ADL評価スケールに関する知識が問われています。特に、各スケール(Barthel Index, FIM, WeeFIMなど)の基本的な特徴、評価項目、採点基準、評価対象について正確に理解しているかが試されます。「できるADL」と「しているADL」の違い、完全自立の定義、対象年齢などが頻出です。
混同注意
Barthel Index, FIM, WeeFIM, IADLなど、複数のADL評価スケールの名称とそれぞれの具体的な評価内容や特徴が混同しやすいポイントです。特に、FIMの採点基準における「時間」の考慮や、「できるADL」と「しているADL」の区別が重要です。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出題された場合、各ADL評価スケールの具体的な項目や採点基準、特にFIMにおける7点と6点の違いや、各スケールが「できるADL」と「しているADL」のどちらを重視しているか、という点が問われる可能性が高いです。また、特定の疾患や年齢層に特化したADL評価スケール(例:高齢者向けのIADL尺度など)についても知識を深めておく必要があります。
関連知識
ADLの評価は理学療法士にとって基本中の基本です。各評価尺度の目的、評価項目、採点方法、対象者を正確に覚える必要があります。FIMの採点では、介助量だけでなく、安全性や時間も評価要素となること、WeeFIMが小児の発達段階を考慮していることなどが重要です。また、ADLとIADL(手段的日常生活動作)の違いと、それぞれを評価する代表的な尺度も理解しておくべきです。