ICFの環境因子はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第59回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
ICFの環境因子は、個人を取り巻く物理的、社会的、態度的な世界を構成するものです。利用可能な保健サービスは、この分類の中の「サービス、システム、政策」に該当し、個人の活動や参加に直接的または間接的に影響を与えます。他の選択肢は、個人の特性(個人因子)や活動能力(活動と参加)に分類されます。
選択肢ごとの解説
- 1. 職業歴は個人の生活状況や背景に関連しますが、ICFでは「個人因子」の一部として捉えられます。環境因子は外部的な物理的・社会的・態度的環境を指します。正しくは:これは個人因子(個人の生きてきた歴史や経験)に分類されます。選びやすい理由:仕事は外部の環境と関わることが多いため、環境因子と勘違いしやすいかもしれません。混同注意:「環境」という言葉の日常的な意味と、ICFにおける「環境因子」の定義を混同しやすいです。
- 2. 屋外での移動能力は、個人の活動能力や参加の状況を示すものであり、ICFでは「活動と参加」の要素に分類されます。正しくは:これは活動と参加(特に活動制限や参加制約の有無)に分類されます。選びやすい理由:「屋外」という言葉から環境を連想しやすいですが、問われているのは「能力」です。混同注意:「移動」という行為自体は活動ですが、それを可能にする道路や交通機関は環境因子と混同しやすいです。
- 3. 性別は個人の特性の一つであり、ICFでは「個人因子」に分類されます。外部の環境要素ではありません。正しくは:これは個人因子(個人の背景情報)に分類されます。選びやすい理由:性別が社会的な役割や機会に影響を与えることがありますが、それ自体が環境因子ではありません。混同注意:性別に対する社会的な認識や差別は環境因子になり得ますが、性別そのものは個人因子です。
- 4. 信仰する宗教は、個人の価値観や信念、文化的背景に関連するものであり、ICFでは「個人因子」に分類されます。正しくは:これは個人因子(個人の精神的・文化的背景)に分類されます。選びやすい理由:宗教コミュニティや制度は環境因子になり得ますが、個人の信仰そのものは個人因子です。混同注意:宗教団体や施設は環境因子ですが、個人の宗教そのものは個人因子です。
- 5. 正解。保健医療サービスは、個人を取り巻く社会的な制度やシステムの一部であり、ICFの「環境因子」の中の「サービス、システム、政策」に該当します。これは個人の生活機能に大きな影響を与える外部要素です。選びやすい理由:選択肢の中で最も直接的に外部の支援システムを示すため、判断しやすいでしょう。混同注意:他の選択肢が個人因子や活動と参加の要素であるため、消去法でも見つけやすいかもしれません。
国試ポイント
ICFの構成要素(心身機能・身体構造、活動と参加、環境因子、個人因子)の具体的な内容を正確に理解し、それぞれの因子に属する項目を識別できるかが問われる。特に環境因子と個人因子の区別が重要。
混同注意
環境因子と個人因子。特に、個人の背景情報(職業歴、性別、宗教など)は、社会や環境と密接に関連するため混同しやすいが、あくまで個人の内的な属性や経験は個人因子、外部の物理的・社会的・制度的要素は環境因子と区別する。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出た場合、まず設問がどのICF要素を問うているか(環境因子か、個人因子か、活動か、参加かなど)を明確にする。次に、各選択肢が「個人に関わる内的な要素か(個人因子)」、「個人の身体の状態か(心身機能・構造)」、「個人が行う動作や行為か(活動)」、「人生場面への関わりか(参加)」、「個人の外にある物理的・社会的・制度的要素か(環境因子)」のいずれに該当するかを判断する。
関連知識
ICFの各構成要素の定義、具体例。活動と参加の区別。心身機能・身体構造の例。