LawtonのIADLスケールに含まれるのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第59回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3・4番
解説
LawtonのIADLスケールは、調理、掃除、洗濯、買い物、金銭管理、服薬管理、電話使用、交通機関の利用といった、より複雑で社会的な生活機能の自立度を評価するものです。したがって、家屋維持(家事)と家計管理は、このスケールに含まれる典型的な項目です。一方、意思疎通、階段昇降、排泄コントロールは、IADLよりも基本的なADL(BADL)や、その他の特定の機能評価に含まれる項目であり、LawtonのIADLスケールでは直接評価されません。
選択肢ごとの解説
- 1. LawtonのIADLスケールは、より複雑な日常生活動作(Instrumental Activities of Daily Living)を評価するものであり、意思疎通能力は通常含まれません。これはより高次の認知機能やコミュニケーション能力評価で扱われます。正しくは:LawtonのIADLスケールには、意思疎通自体を直接評価する項目はありません。選びやすい理由:IADLが生活全般を評価する尺度であるという漠然とした理解から、生活に不可欠な意思疎通が含まれると誤解する可能性があります。混同注意:バーセルインデックスのようなADLスケールと混同する可能性は低いが、認知機能評価や高次脳機能障害の評価項目と混同する可能性があります。
- 2. 階段昇降は、LawtonのIADLスケールではなく、基本的な日常生活動作(BADL)や身体活動能力を評価する項目として一般的です。IADLは、より複雑で社会的な生活に密接に関連する活動を指します。正しくは:LawtonのIADLスケールには、階段昇降を直接評価する項目はありません。選びやすい理由:移動能力の一部として、IADLに含まれると錯覚する可能性があります。特に、屋外活動などと関連付けて考えるかもしれません。混同注意:バーセルインデックスやFIMなどのADL評価尺度と混同しやすいです。これらは基本的な移動能力を含みます。
- 3. 正解。LawtonのIADLスケールには、「家屋の維持管理(家事)」に関する項目が含まれています。これは、より複雑な生活技能を測る指標の一つです。
- 4. 正解。LawtonのIADLスケールでは、「家計の管理(金銭管理)」が重要な評価項目の一つとされています。これは社会生活を送る上で不可欠な複雑な行為です。
- 5. 排泄コントロールは、LawtonのIADLスケールではなく、基本的な日常生活動作(BADL)の最も重要な評価項目の一つです。IADLは、BADLが自立していることを前提とした、より高次の生活技能を評価します。正しくは:LawtonのIADLスケールには、排泄コントロールを直接評価する項目はありません。選びやすい理由:日常生活全般に関わる重要な能力であるため、IADLに含めると誤解しやすいです。混同注意:バーセルインデックスやFIMなどのBADL評価尺度と非常に混同しやすい項目です。
国試ポイント
LawtonのIADLスケールの具体的な評価項目を正確に理解しているか。特にBADL(基本的日常生活動作)とIADL(手段的日常生活動作)の違いを明確に区別できているか。また、IADLスケールの中でも代表的なLawtonスケールの内容を知識として持っているかが問われる。
混同注意
IADLとBADLの区別が曖昧な受験生は、選択肢1,2,5のようなBADLに属する項目をIADLと誤認しやすい。また、LawtonのIADLスケール以外の様々なADL・IADL評価尺度との混同も起こりやすい。
次に同じ論点が出たら
まず、問題で問われている評価尺度(今回はLawtonのIADLスケール)の目的と基本的な評価領域を明確にする。次に、提示された各選択肢が「基本的ADL(BADL)」「手段的ADL(IADL)」「その他の機能(認知機能、コミュニケーションなど)」のいずれに該当するかを識別する。IADLの場合は、特に社会生活を営む上で必要となる複雑な活動であるかどうかに注目する。
関連知識
Barthel Index(バーセルインデックス), FIM(機能的自立度評価表), HDS-R(長谷川式認知症スケール), MMSE(ミニメンタルステート検査)など、他の主要なADL・IADL・認知機能評価スケールの評価項目。IADLの定義、BADLの定義。