腎臓で誤っているのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第54回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
選択肢3の「ヘンレ係蹄は、小葉間静脈に続いています」という記述は誤りです。ヘンレ係蹄は尿細管の一部であり、その先は遠位尿細管へと続きます。小葉間静脈は腎臓の血管系の一部で、腎静脈へと血液を送る役割を担っており、尿細管とは直接連結しません。ヘンレ係蹄の周囲には傍尿細管毛細血管網(直細血管)がありますが、これは輸出細動脈に由来するものであり、小葉間静脈とは異なります。
選択肢ごとの解説
- 1. この記述は正しいです。遠位尿細管は皮質集合管を経て集合管へと移行します。選びやすい理由:腎臓の構造は複雑で、各部位の名称や接続関係を正確に覚えていないと、正しいかどうか判断に迷うことがあります。混同注意:尿細管の各部分の接続順序(近位尿細管→ヘンレ係蹄→遠位尿細管→集合管)を混同しやすいです。
- 2. この記述は正しいです。腎小体は糸球体とボーマン嚢からなり、ボーマン嚢の尿管極から尿細管(近位尿細管)が始まります。選びやすい理由:腎小体の血管極と尿管極の違いがあいまいだと、正しいかどうか判断に迷うことがあります。混同注意:腎小体の「血管極」と「尿管極」の役割や、それぞれから何が始まるかを混同しやすいです。
- 3. 正解。この記述は誤りです。ヘンレ係蹄は尿細管の一部であり、尿の生成に関わる構造です。血管系(特に静脈)とは直接つながりません。ヘンレ係蹄の周囲には、傍尿細管毛細血管網(直細血管)が存在しますが、これらは小葉間静脈ではなく、輸出細動脈に由来します。正しくは:ヘンレ係蹄は遠位尿細管につながる。選びやすい理由:腎臓には血管が非常に多く、腎臓内の各部位と血管との関係性を混同しやすいです。特に、尿細管と毛細血管(直細血管)が密接に位置しているため、その接続関係を誤解する可能性があります。混同注意:腎臓の尿細管と血管網(特に直細血管や毛細血管)との区別や接続関係を混同しやすいです。
- 4. この記述は正しいです。ボーマン嚢は糸球体を包み込み、糸球体から濾過された原尿を受け止める役割を担っています。選びやすい理由:ボーマン嚢と糸球体の位置関係は腎臓の基本ですが、他の複雑な構造と混同して判断に迷うことがあります。混同注意:腎小体内の各構造(糸球体とボーマン嚢)の役割と位置関係を混同しやすいです。
- 5. この記述は正しいです。輸入細動脈は腎動脈から分岐し、糸球体へと血液を送り込みます。選びやすい理由:腎臓の血管系の名称(輸入細動脈、輸出細動脈など)やその経路が複雑で、正しいかどうか判断に迷うことがあります。混同注意:輸入細動脈と輸出細動脈の役割や、糸球体への血液流入・流出の方向を混同しやすいです。
国試ポイント
この問題は、腎臓における尿生成に関わる構造(腎小体、尿細管の各部)と、それに付随する血管系の正確な解剖学的知識を問うものです。特に、各構造の名称とその接続関係、機能的な位置づけを正確に理解しているかが重要になります。誤答選択肢は、尿細管と血管系の混同を狙っています。
混同注意
腎臓の尿細管と血管系、特に傍尿細管毛細血管網(直細血管)、小葉間動静脈、腎動静脈の経路と役割を混同しやすい。また、尿細管の各部分(近位尿細管、ヘンレ係蹄、遠位尿細管、集合管)の順序と接続関係もよく問われるポイントです。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、腎臓の各部位の機能と、その機能に直接関わる構造(例:原尿の濃縮はどこで行われるか、どの物質がどこで再吸収・分泌されるか)の組み合わせが問われる可能性が高い。また、腎臓の血管経路の正確な理解も引き続き重要です。
関連知識
腎臓のネフロンの構成要素(腎小体と尿細管)、各部位の機能(濾過、再吸収、分泌)、腎臓の血管系(腎動脈→葉間動脈→弓状動脈→小葉間動脈→輸入細動脈→糸球体→輸出細動脈→傍尿細管毛細血管網/直細血管→小葉間静脈→弓状静脈→葉間静脈→腎静脈)の全体像を理解しておく必要があります。