脳卒中片麻痺患者に用いられる評価法で正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第54回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4・5番
解説
NIHSSは脳卒中急性期の重症度を評価する上で、意識状態を含む重要な評価項目を有しています。また、SIASは日本で開発された包括的な評価ツールであり、麻痺側だけでなく非麻痺側の機能も評価対象としている点が特徴です。これにより、片麻痺患者の全体像を把握し、より実用的な機能評価を行うことが可能になります。
選択肢ごとの解説
- 1. FMAは主に運動機能、感覚、関節可動域、バランスの評価に特化しており、ADLは直接的な評価項目ではありません。ADLはFIMやBIなどの別の評価スケールで評価されます。正しくは:FMAは運動機能、感覚、バランスなどの身体機能を評価するものです。選びやすい理由:脳卒中患者の機能評価として広く用いられるため、網羅的にADLも含むと誤解されやすい。混同注意:FIMやBarthel Index (BI)などのADL評価ツール。
- 2. JSSは意識レベル、運動機能、感覚、協調運動、言語機能などを評価しますが、関節可動域は直接的な評価項目ではありません。正しくは:JSSは意識レベルや運動機能などを評価するものです。選びやすい理由:運動機能の一部として関節可動域も含まれると考えてしまうことがある。混同注意:FMAなどの運動機能評価で関節可動域が含まれること。
- 3. mRSは患者の全体的な障害度や自立度を評価するスケールであり、歩行速度のような具体的な身体機能の測定は含まれません。重症度を0から6のカテゴリで評価します。正しくは:mRSは患者の全体的な障害度や自立度を評価するものです。選びやすい理由:歩行能力が障害度と密接に関連するため、具体的な評価項目だと錯覚しやすい。混同注意:TUG(Timed Up and Go Test)や10m歩行テストなどの具体的な歩行能力評価。
- 4. 正解。NIHSSは脳卒中の重症度を評価する国際的に標準化されたスケールで、「意識レベル」の項目が含まれており、意識状態(覚醒度、反応など)を評価します。
- 5. 正解。SIASは日本で開発された脳卒中機能評価スケールで、麻痺側の機能評価に加えて、非麻痺側の運動機能、感覚、高次脳機能、ADL、QOLなど広範囲にわたる評価項目が含まれています。非麻痺側の運動機能や感覚機能は、全体的な機能回復において重要視されます。
国試ポイント
脳卒中患者に用いられる主要な評価スケールの特徴と、それぞれの評価内容について正確な知識が問われています。特に、各スケールが何に特化しているのか、どのような項目を評価するのかを理解しているかが重要です。
混同注意
各評価スケールがどの機能(運動、感覚、ADL、意識など)を重点的に評価するのか、またその評価項目が具体的か包括的かといった点。似たような名称のスケールとの混同。
次に同じ論点が出たら
次に類似問題が出題された場合は、各評価法の適用時期(急性期、回復期など)、評価の目的(重症度、予後予測、治療効果判定など)、および評価される具体的な項目(意識、運動、感覚、ADL、高次脳機能など)に注目して選択肢を検討する。
関連知識
Fugl-Meyer Assessment (FMA) の具体的な評価項目(上肢、下肢、バランス、感覚、ROM)、Barthel Index (BI) や Functional Independence Measure (FIM) のADL評価項目、Modified Rankin Scale (mRS) の障害度分類、Brunnstrom法との関連性。