Parkinson病に対する包括的な評価指標であるUPDRSの評価項目でないのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第54回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
UPDRS(Unified Parkinson's Disease Rating Scale)は、パーキンソン病の進行度や治療効果を評価するための包括的なスケールであり、運動症状だけでなく非運動症状や薬物合併症も評価対象とします。具体的には、精神機能、ADL、運動機能、運動合併症などを評価しますが、感覚機能に関する直接的で詳細な評価項目は含まれていません。感覚異常が全く考慮されないわけではないものの、UPDRSの主要な評価項目からは外れています。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。UPDRSは運動症状と非運動症状の一部を評価しますが、感覚機能の評価は主要な項目として含まれていません。パーキンソン病の主な症状は運動機能障害(振戦、固縮、無動、姿勢反射障害)と、非運動症状(自律神経症状、精神症状、睡眠障害など)です。正しくは:UPDRSには感覚機能に関する直接的な評価項目はありません。選びやすい理由:パーキンソン病の進行に伴い様々な症状が出現するため、感覚機能も評価項目の一つとして含まれていそうだと考えるかもしれません。しかし、UPDRSは運動症状に重点を置いています。混同注意:他の神経学的評価スケールや、より広範なQOL評価ツールと混同する可能性があります。
- 2. UPDRSのIII部(運動機能検査)には、姿勢反射障害や立ち直り反応の評価が含まれています。これはパーキンソン病の中核症状の一つです。
- 3. UPDRSのIII部(運動機能検査)には、歩行の評価項目(すくみ足、小刻み歩行、バランスなど)が含まれています。歩行障害はパーキンソン病の重要な運動症状です。
- 4. UPDRSのI部(非運動性日常生活体験)には、認知機能に関する項目(記憶力、思考力など)が含まれています。パーキンソン病では認知機能障害もよく見られるため、評価の対象となります。
- 5. UPDRSのIV部(治療に伴う運動合併症)には、レボドパ誘発性ジスキネジアの有無や重症度を評価する項目が含まれています。これは治療薬の副作用として重要な評価点です。
国試ポイント
パーキンソン病の主要な評価スケールであるUPDRSの内容を正確に理解しているかが問われています。特に、運動症状以外の非運動症状や治療合併症も含まれること、しかし全ての症状を網羅しているわけではないことを把握しておく必要があります。評価尺度の構成と、その疾患の主な症状との関連を理解することが重要です。
混同注意
他の神経学的評価スケール(例:MMSE、HDS-Rなど)や、パーキンソン病のQOL評価尺度(例:PDQ-39)と混同しやすいです。また、パーキンソン病で起こりうる全ての症状(例:嗅覚障害、便秘など)がUPDRSの項目として網羅されていると誤解する可能性があります。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、他の主要な疾患の評価スケール(例:脳卒中のNIHSS、MMSE、認知症の長谷川式簡易知能評価スケールなど)の構成要素や、各評価項目がどの症状を対象としているかについて問われる可能性があります。また、UPDRSの各部の具体的な評価内容や、MDS-UPDRSとの違いについても注意が必要です。
関連知識
UPDRSは以下の4つのパートから構成されます。I部:非運動性日常生活体験(思考、行動、気分、睡眠など)、II部:運動性日常生活体験(食事、身だしなみ、歩行など)、III部:運動機能検査(振戦、固縮、無動、姿勢反射など)、IV部:治療に伴う運動合併症(ジスキネジア、ウェアリングオフなど)。また、最新版のMDS-UPDRSでは、非運動症状の評価がさらに拡充されています。