5歳の女児。左股関節痛を訴えている。エックス線写真(別冊No. 1)を別に示す。 この疾患について正しいのはどれか。

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出典:厚生労働省ホームページ(第55回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
ペルテス病は、男児に好発する小児期の特発性大腿骨頭壊死症であり、男女比は男児が女児の約3~5倍とされています。そのため、「男児に多い」という記述が正しいです。
選択肢ごとの解説
- 1. ペルテス病の明確な原因は不明とされていますが、大腿骨頭の血行障害が主な要因と考えられており、外傷が直接的な原因ではありません。正しくは:ペルテス病は、大腿骨頭への血流障害により発生する疾患である。選びやすい理由:小児期の股関節疾患には外傷性のものもあるため、この選択肢が魅力的に見えるかもしれません。混同注意:大腿骨頭すべり症や外傷性股関節脱臼など、他の小児股関節疾患の原因と混同しやすいです。
- 2. ペルテス病では、大腿骨頭の破壊と修復過程により、股関節の変形が生じ、内旋・外転・屈曲などの可動域制限が特徴的に現れます。正しくは:ペルテス病では、股関節の可動域制限が生じる。選びやすい理由:初期には痛みがあっても可動域制限が目立たないことがあるため、誤解を招きやすいかもしれません。混同注意:初期症状が軽度な場合と、進行期の状態とを混同しやすいです。
- 3. ペルテス病は細菌感染によるものではなく、大腿骨頭の血行障害による骨壊死が病態の中心です。正しくは:ペルテス病は、大腿骨頭の虚血性壊死によって発生する。選びやすい理由:股関節には化膿性股関節炎など感染症が原因の疾患もあるため、混同しやすいです。混同注意:化膿性股関節炎や結核性股関節炎など、股関節の感染性疾患と混同しやすいです。
- 4. 正解。ペルテス病は、男女比で男児が女児の約3~5倍多く発症するとされています。これは疫学的な特徴の一つです。選びやすい理由:疫学的な知識は暗記が必要なため、迷うかもしれませんが、これは疾患の基本的な特徴です。混同注意:他の小児疾患の男女差と混同することがあります。
- 5. ペルテス病は、大腿骨頭の変形を残しやすく、成人後に二次性変形性股関節症へ進行するリスクが高いとされています。特に骨頭の重度な変形や亜脱臼を残した場合にリスクが高まります。正しくは:ペルテス病は、二次性変形性股関節症へ移行するリスクがある。選びやすい理由:治療により良好な転帰をたどる場合もあるため、常に重篤な後遺症が残るわけではないという側面から、この選択肢が正しく見えるかもしれません。混同注意:良好に治癒した場合の予後と、一般的なリスクとの混同です。
国試ポイント
ペルテス病の基本的な病態、疫学(好発年齢・性別)、主要症状(疼痛、跛行、可動域制限)、および予後(二次性変形性股関節症への移行リスク)に関する知識が問われています。特に、小児期の股関節疾患の鑑別診断に必要な特徴を押さえているかが重要です。
混同注意
大腿骨頭すべり症、単純性股関節炎、化膿性股関節炎などの小児股関節疾患との鑑別がポイントになります。
次に同じ論点が出たら
今後、同様の論点が出題される場合は、他の小児股関節疾患(例:単純性股関節炎、化膿性股関節炎、大腿骨頭すべり症)との鑑別点や、各疾患の治療方針・合併症について問われる可能性があります。また、ペルテス病の具体的な治療法や装具の種類についても知識が求められるかもしれません。
関連知識
ペルテス病の病期分類(Catterall分類、Salter-Thompson分類)、治療法(安静、装具療法、手術療法)、予後因子(発症年齢、骨頭の破壊程度)など。