関節リウマチにおいて、余暇、仕事、身の回りのことの3つの要素から機能状態の程度を示す指標はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第54回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
Steinbrockerのclass分類は、関節リウマチ患者の機能状態を「余暇活動」「仕事」「身の回りのこと(ADL)」という3つの側面から評価し、その程度を4段階で示す指標です。これは、患者の身体機能だけでなく、社会生活への参加能力をも含んだ総合的な機能評価として用いられます。
選択肢ごとの解説
- 1. CMIは総合的な自立度を評価する尺度ですが、関節リウマチに特化した機能評価指標ではありません。特に、余暇や仕事の要素を関節リウマチの疾患活動性と結びつけて評価するものではありません。正しくは:これは一般的なADL評価尺度の一つであり、関節リウマチの特定の側面を評価するものではない。選びやすい理由:「自立度評価」という言葉から、機能状態全般を評価する指標として選んでしまう可能性がある。混同注意:Barthel IndexやFIMなど、他の一般的なADL評価尺度と混同しやすい。
- 2. DAS28は関節リウマチの『疾患活動性』を評価する指標であり、圧痛関節数、腫脹関節数、CRPやESRといった炎症反応、そして患者の全般評価を組み合わせて計算されます。機能状態、特に余暇や仕事といった具体的な生活状況の評価には直接関係しません。正しくは:DAS28は疾患の活動性を評価する指標であり、機能状態の評価指標ではない。選びやすい理由:関節リウマチの評価指標として非常に有名であるため、知識があるほど選んでしまいやすい。混同注意:HAQ(Health Assessment Questionnaire)など、機能評価も含む別の関節リウマチ評価指標と混同しやすい。DAS28は疾患活動性、HAQは機能障害度を評価する。
- 3. Larsen分類は関節リウマチにおける『関節のX線画像上の破壊度』を評価する指標です。機能状態とは直接関連せず、画像診断に基づくものです。正しくは:Larsen分類はX線画像による関節破壊度を評価する指標である。選びやすい理由:関節リウマチの重症度を評価する尺度の一つであるため、選んでしまう可能性がある。混同注意:Sharp scoreやGenant分類など、他のX線画像による関節破壊度評価指標と混同しやすい。
- 4. Sharp scoreもLarsen分類と同様に、関節リウマチにおける『X線画像上の関節破壊の進行度』を定量的に評価する指標です。機能状態、特に余暇や仕事といった生活面には言及しません。正しくは:Sharp scoreはX線画像による関節破壊度を評価する指標である。選びやすい理由:関節リウマチの長期的な病状を評価する指標として、重要なものであるため選択肢として魅力的に見える。混同注意:Larsen分類と同様に、X線画像評価尺度であるため、他の類似尺度と混同しやすい。
- 5. 正解。Steinbrockerのclass分類は、関節リウマチ患者の機能状態を、Class IからIVまでの4段階で評価するものです。この分類では、余暇活動、仕事、身の回りの世話(ADL)という3つの要素を考慮して、機能的な自立度を判断します。Class Iは完全な機能、Class IVはほとんどまたは完全に不能というように定義されます。
国試ポイント
関節リウマチの評価指標に関する知識は頻出です。特に、疾患活動性評価(DAS28)、X線破壊度評価(Larsen分類、Sharp score)、機能評価(Steinbrockerのclass分類、HAQなど)のそれぞれの目的と内容を明確に区別できるかが問われます。問題文の「余暇、仕事、身の回りのこと」という具体的な要素に注目し、どの指標がそれらを評価対象としているかを見極めることが重要です。
混同注意
関節リウマチには多くの評価指標があり、それぞれが疾患活動性、構造的変化(X線変化)、機能障害といった異なる側面を評価します。特にDAS28のような活動性評価と、Steinbrockerのclass分類のような機能評価は混同しやすいので注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、「X線画像上の変化を評価する指標はどれか?」や「疾患活動性を評価する指標はどれか?」など、他の評価指標の目的を問う問題が出題される可能性があります。それぞれの指標が『何を』評価するのかを正確に理解しておくことが重要です。
関連知識
HAQ(Health Assessment Questionnaire)も関節リウマチにおける機能評価尺度であり、日常生活の8つの領域(着替え、起き上がり、食事、歩行、衛生、リーチ、握力、活動)における困難度を評価します。Steinbrockerのclass分類と合わせて、機能評価の代表例として理解しておくことが望ましいです。また、疾患活動性評価としてはSDAI (Simplified Disease Activity Index) や CDAI (Clinical Disease Activity Index) もあります。