疾患と遺伝形式の組合せで正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第56回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
筋強直性ジストロフィーは、常染色体優性遺伝によって引き起こされる代表的な筋疾患です。この疾患は、細胞内のRNAに異常が生じることで、筋強直(弛緩の遅延)や筋力低下、白内障、心臓伝導障害など多岐にわたる症状を呈します。遺伝形式の正確な理解は、診断、遺伝カウンセリング、そして将来的な治療法の開発において非常に重要です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。筋強直性ジストロフィーは、常染色体優性遺伝の形式をとる代表的な疾患です。これは、一方の親から受け継いだ異常な遺伝子コピーが一つ存在するだけで発症することを意味します。
- 2. 脊髄性進行性筋萎縮症は、一般的に常染色体劣性遺伝の形式をとります。正しくは:脊髄性進行性筋萎縮症: 常染色体劣性遺伝選びやすい理由:神経筋疾患であるため、他の遺伝形式と混同しやすいかもしれません。混同注意:Duchenne型筋ジストロフィーなどの伴性劣性遺伝疾患と混同しやすいです。
- 3. Becker型筋ジストロフィーは、伴性劣性遺伝の形式をとります。X染色体上のジストロフィン遺伝子の変異が原因です。正しくは:Becker型筋ジストロフィー: 伴性劣性遺伝選びやすい理由:筋ジストロフィーという名称から、遺伝形式の細かな違いを見落としがちです。混同注意:Duchenne型筋ジストロフィーと同じく伴性劣性遺伝であり、常染色体劣性遺伝の疾患と混同する可能性があります。
- 4. Duchenne型筋ジストロフィーは、伴性劣性遺伝の形式をとります。X染色体上のジストロフィン遺伝子変異が原因で、主に男性に発症します。正しくは:Duchenne型筋ジストロフィー: 伴性劣性遺伝選びやすい理由:最も有名な筋ジストロフィーの一つであり、その名前だけで正しいと思い込む可能性があります。混同注意:常染色体優性遺伝の疾患(筋強直性ジストロフィーなど)と混同しやすいです。
- 5. Huntington病は、常染色体優性遺伝の形式をとります。Huntingtin遺伝子のCAGリピート伸長が原因です。正しくは:Huntington病: 常染色体優性遺伝選びやすい理由:希少疾患であるため、遺伝形式に関する知識が曖昧になりがちです。混同注意:他の神経変性疾患や伴性遺伝疾患と混同する可能性があります。
国試ポイント
この問題は、主要な遺伝性疾患とその遺伝形式を正確に結びつけられるかを問うものです。特に、筋ジストロフィーなど類似した名称の疾患群において、それぞれ異なる遺伝形式を持つことがあるため、その識別能力が試されます。常染色体優性遺伝、常染色体劣性遺伝、伴性劣性遺伝の違いと、それぞれの代表疾患を覚えることが重要です。
混同注意
多くの遺伝性疾患、特に神経筋疾患は名称が似ていても遺伝形式が異なるため混同しやすいです。例えば、Duchenne型筋ジストロフィーとBecker型筋ジストロフィーは同じ伴性劣性遺伝ですが、脊髄性進行性筋萎縮症は常染色体劣性遺伝です。また、Huntington病も遺伝形式が間違いやすい疾患として頻出します。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、疾患名だけでなく、遺伝子座、原因となる遺伝子の種類、主要な臨床症状まで問われる可能性があります。疾患のグループ(例:筋ジストロフィー、脊髄小脳変性症など)ごとに遺伝形式を整理して記憶しておくことが重要です。
関連知識
遺伝形式(常染色体優性・劣性、伴性優性・劣性)、遺伝子変異の種類(点変異、欠失、リピート伸長など)、遺伝子カウンセリングの基礎知識。各疾患の病態生理と主要症状。代表的な遺伝性神経筋疾患群(筋ジストロフィー、脊髄性筋萎縮症、末梢神経障害など)の分類と特徴。