副交感神経の機能を持つのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第59回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
骨盤神経は、仙髄から発する副交感神経(仙骨副交感神経)の主要な構成要素であり、下腹部および骨盤内臓器(膀胱、直腸、生殖器など)の機能調節に重要な役割を担っています。これにより、排尿や排便反射、性機能などが円滑に行われます。
選択肢ごとの解説
- 1. 横隔神経は、呼吸運動の主要な筋肉である横隔膜を支配する体性運動神経であり、自律神経系である副交感神経の機能は持ちません。正しくは:横隔神経は、横隔膜を支配する体性運動神経です。選びやすい理由:横隔膜の動きは意識しなくても行われるため、不随意運動と関連付けて自律神経だと誤解する可能性があります。混同注意:自律神経(交感神経・副交感神経)と体性神経(運動神経・感覚神経)の区別。
- 2. 正解。骨盤神経は、仙髄から発する副交感神経線維を含み、膀胱、直腸、生殖器などの骨盤内臓器の機能を調節する主要な副交感神経です。排尿や排便、生殖器の機能に関与します。
- 3. 舌下神経は、舌の動きを司る体性運動性の脳神経(第XII脳神経)であり、副交感神経の機能は含まれません。正しくは:舌下神経は、舌の運動を支配する体性運動神経です。選びやすい理由:脳神経の中には副交感神経成分を含むもの(動眼神経、顔面神経、舌咽神経、迷走神経)があるため、他の脳神経と混同して選んでしまうかもしれません。混同注意:副交感神経成分を持つ脳神経(III, VII, IX, X)と、持たない脳神経(特に純粋な運動神経)の区別。
- 4. 内耳神経(前庭蝸牛神経)は、聴覚と平衡感覚を脳に伝える特殊感覚性の脳神経(第VIII脳神経)であり、副交感神経の機能はありません。正しくは:内耳神経は、聴覚と平衡感覚を伝える特殊感覚神経です。選びやすい理由:脳神経であるため、何らかの自律神経機能を持つと推測してしまう可能性があります。混同注意:脳神経の分類(感覚神経、運動神経、副交感神経、交感神経など)における機能の区別。
- 5. 肋間神経は、肋間筋や腹壁の筋肉、胸腹部の皮膚などを支配する体性神経(運動神経と感覚神経)であり、副交感神経の機能は持ちません。正しくは:肋間神経は、体性運動・感覚神経です。選びやすい理由:呼吸運動に関わるため、不随意運動と関連付けて自律神経と誤解する可能性があります。混同注意:体性神経と自律神経の区別、特に胸腹部の脊髄神経の機能。
国試ポイント
本問題は、特定の神経が自律神経系、特に副交感神経の機能を持つかどうかを問うものです。各神経の解剖学的知識と、それが体性神経か自律神経(交感神経か副交感神経か)かを正確に理解しているかが試されます。
混同注意
自律神経と体性神経の混同、特に不随意運動に関わる体性神経を自律神経と誤解しやすいです。また、副交感神経成分を含む脳神経(動眼神経、顔面神経、舌咽神経、迷走神経)と、純粋な運動神経や感覚神経である脳神経との区別も重要です。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出題された場合は、まず選択肢の神経が「脳神経」か「脊髄神経」かを確認し、その上で「体性神経(運動・感覚)」か「自律神経(交感・副交感)」かを判断します。特に自律神経の場合は、支配臓器やその機能から交感・副交感を区別できるかを問われる可能性があります。
関連知識
副交感神経は、脳幹(動眼神経、顔面神経、舌咽神経、迷走神経)と仙髄(骨盤神経)から発生します。消化・吸収の促進、心拍数の減少、瞳孔の縮小など、体をリラックスさせる『休止と消化』の機能を果たします。対して交感神経は胸腰髄から発生し、『闘争と逃走』の機能に関連します。