廃用症候群で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第54回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
廃用症候群とは、病気や加齢、身体活動の低下などにより、身体的・精神的な機能が低下する状態の総称です。筋力の低下や筋萎縮は主要な症状の一つであり、活動量低下による筋量減少は二次性サルコペニアとして定義されます。
選択肢ごとの解説
- 1. 加齢は廃用症候群の発症リスクを高め、症状の進行を速める要因となります。高齢者は生理機能の予備能が低下しているため、廃用状態に陥りやすいです。正しくは:加齢は廃用症候群の発症リスクを高め、症状を悪化させる要因となります。選びやすい理由:一見すると廃用症候群は「使わないこと」が直接の原因なので、年齢は関係ないと思われがち。混同注意:廃用症候群そのもののメカニズムと、そのリスク因子との混同。
- 2. 正解。廃用症候群では、身体活動の低下により筋量が減少し、筋力や身体機能が低下します。これは、活動量低下を原因とする二次性サルコペニアの典型的な病態です。正しくは:正答のため修正不要。選びやすい理由:正答のため特になし。
- 3. 廃用症候群による筋萎縮は、抗重力筋である下肢の筋(特に大腿四頭筋や下腿三頭筋など)に強く現れる傾向があります。これは、日常的な活動や起立・歩行において下肢筋がより重力負荷を受けているためです。正しくは:筋萎縮は主に下肢に強く現れます。選びやすい理由:一般的に上肢の動きも制限されるため、上肢の筋萎縮も起こると考えるかもしれない。混同注意:廃用による全身の筋萎縮と、特に顕著に現れる部位との区別。
- 4. 廃用症候群が進行すると、全身の筋力低下だけでなく、口腔周囲筋や嚥下に関連する筋群も機能が低下し、摂食嚥下障害を来す可能性があります。正しくは:進行すると摂食嚥下機能も低下する可能性があります。選びやすい理由:摂食嚥下は生命維持に関わる重要な機能であり、すぐに影響を受けないと考えがち。混同注意:廃用症候群による全身性影響と、特定の臓器・機能への影響の関連性。
- 5. 廃用症候群の高齢者では、栄養状態の悪化や炎症反応により、血清アルブミン値が低下(低アルブミン血症)する傾向があります。高アルブミン血症は脱水などで見られますが、廃用症候群の直接的な特徴ではありません。正しくは:高齢者では血清アルブミン値が低くなる傾向があります。選びやすい理由:脱水などによる相対的な高値と混同したり、単純に健康な状態の指標と考えてしまう。混同注意:栄養状態の指標としてのアルブミン値と、脱水などによる一時的な変動との混同。
国試ポイント
廃用症候群の基本的な概念、主要な症状、そして各症状が全身に及ぼす影響について問われています。特に、サルコペニアとの関連性、筋萎縮の部位、摂食嚥下機能への影響、そして生化学的変化(アルブミン値)について正確な知識が求められます。
混同注意
一次性サルコペニア(加齢性)と二次性サルコペニア(活動量低下性、疾患関連性、栄養不良性)の区別。廃用症候群が及ぼす全身への影響(筋骨格系だけでなく、循環器系、呼吸器系、消化器系、神経精神系など多岐にわたる)の理解。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合は、廃用症候群の循環器系、呼吸器系、骨代謝への影響や、具体的な予防・介入方法(早期離床、運動療法、栄養管理など)について問われる可能性があります。
関連知識
サルコペニアの診断基準、フレイルと廃用症候群の関連性、高齢者のリハビリテーション介入の重要性、摂食嚥下障害の評価と訓練。