身体的フレイルの特徴で正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第54回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・3番
解説
フレイルは、加齢に伴う心身の活力低下により、健康障害に陥りやすい状態を指します。その診断基準には、体重減少、疲労感、筋力低下、歩行速度の低下、身体活動量の低下の5項目があり、このうち3項目以上該当するとフレイルと診断されます。本問題では「疲労感が増す」(選択肢1)と「動作が緩慢になる」(選択肢3)が、それぞれ疲労感と歩行速度の低下に該当するため、正しい特徴です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。疲労感の増加はフレイルの診断基準の一つであり、身体活動能力の低下と関連しています。特に、説明なく30日以上継続する主観的な疲労感はフレイルの重要な指標です。
- 2. フレイルでは、栄養状態の悪化やサルコペニアの進行により、意図しない体重減少(特にBMIの低下)が見られることが特徴です。正しくは:BMIは減少傾向を示す、または意図しない体重減少が見られる。選びやすい理由:肥満も健康リスクであるため、BMIの増加も高齢者の問題として認識されやすい。混同注意:フレイルの「サルコペニア」と、一般的な「肥満」による健康問題。
- 3. 正解。歩行速度の低下など、動作の緩慢化はフレイルの診断基準の一つであり、筋力低下や身体機能の衰えを反映しています。
- 4. フレイルは、要介護状態に至る前段階を指します。寝たきり状態はフレイルからさらに進行した、より重度の要介護状態(身体活動能力の極端な低下)に該当します。正しくは:フレイルは寝たきり状態ではなく、活動能力が低下しつつも自立した生活が維持されているが、将来的に要介護状態に移行するリスクが高い状態である。選びやすい理由:フレイルが身体機能の低下を示すことから、寝たきりという重度の状態を連想しやすい。混同注意:フレイルと要介護状態(寝たきりを含む)。フレイルは要介護状態の一歩手前の段階です。
- 5. Barthel Indexは日常生活動作(ADL)の自立度を評価する指標であり、スコアが高いほど自立度が高いことを示します。フレイルではADL能力が低下するため、スコアは低くなる傾向にあります。正しくは:Barthel Indexのスコアは低くなる。選びやすい理由:Barthel Indexが高齢者の評価指標であることは知っていても、スコアの意味(高い方が良い、低い方が悪い)を誤解している場合。混同注意:評価指標の名称と、そのスコアが示す意味。
国試ポイント
身体的フレイルの主要な診断基準(特にフリードの基準)を正確に理解しているかを問う問題です。各選択肢がフレイルの定義や関連する評価指標とどのように結びつくかを理解しているかが重要です。
混同注意
フレイルの診断基準と、一般的な高齢者の状態変化(例:寝たきり、肥満)との混同。また、評価指標のスコアの意味(高値が何を意味するか)の誤解。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出た場合、フリードのフレイル診断基準の残り3項目(体重減少、筋力低下、身体活動量の低下)や、それぞれの具体的な評価方法(例:握力測定、SPPBなど)について問われる可能性があります。
関連知識
Friedのフレイル診断基準5項目(①意図しない体重減少、②握力低下、③疲労感、④歩行速度低下、⑤身体活動量低下)。各項目の具体的な測定方法やカットオフ値。また、フレイルとサルコペニア、ロコモティブシンドロームとの関連性。