第Ⅶ脳神経の検査はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第56回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
顔面神経(第Ⅶ脳神経)は、顔の表情筋すべてを支配しています。眼輪筋は目を閉じるための表情筋であり、その筋力を評価することは顔面神経の機能検査として適切です。顔面神経麻痺の際には、眼輪筋の筋力低下により目を完全に閉じることができなくなる(兎眼)症状が見られます。
選択肢ごとの解説
- 1. 眼球の動きは、主に動眼神経(Ⅲ)、滑車神経(Ⅳ)、外転神経(Ⅵ)といった他の脳神経によって制御されています。正しくは:眼球運動の評価は、動眼神経(Ⅲ)、滑車神経(Ⅳ)、外転神経(Ⅵ)の機能検査です。選びやすい理由:目の周囲の機能と誤解しやすいですが、顔面神経は顔の表情筋に関与し、眼球自体を動かす神経ではありません。混同注意:眼輪筋の動きと眼球の動きを混同しやすいです。顔面神経は眼輪筋を支配しますが、眼球を動かす筋肉は支配しません。
- 2. 正解。顔面神経(第Ⅶ脳神経)は、顔の表情筋すべてを支配しており、眼輪筋もその一つです。眼輪筋の筋力検査(例:目を強く閉じるよう指示し、検者が開こうとするのに抵抗できるか)は、顔面神経の機能を評価する重要な項目です。
- 3. 咀嚼筋(咬筋、側頭筋、内側翼突筋、外側翼突筋など)は、主に三叉神経(第Ⅴ脳神経)の運動枝によって支配されています。顔面神経は咀嚼筋を支配していません。正しくは:咀嚼筋の筋力評価は、三叉神経(Ⅴ)の機能検査です。選びやすい理由:顔の筋肉であるため、顔面神経と関連があるように見えますが、咀嚼は全く異なる神経が支配しています。混同注意:顔の運動機能という広い括りで顔面神経と結びつけやすいですが、咀嚼と表情筋は支配神経が異なります。
- 4. 目の調節反射(水晶体の厚さを変えて焦点を合わせる機能)は、視神経(Ⅱ)からの情報と動眼神経(Ⅲ)からの副交感神経線維によって支配される毛様体筋の働きによって行われます。顔面神経は関与しません。正しくは:調節反射の評価は、視神経(Ⅱ)と動眼神経(Ⅲ)の機能検査です。選びやすい理由:視覚に関する反射なので、顔面神経と混同しやすいかもしれません。混同注意:顔面神経は唾液腺や涙腺の分泌、味覚にも関与するため、反射に関与すると考えがちですが、目の調節反射とは異なります。
- 5. 軟口蓋反射(咽頭反射の一部で、軟口蓋の挙上を見るもの)は、主に舌咽神経(Ⅸ)と迷走神経(Ⅹ)によって制御されます。顔面神経は軟口蓋反射には直接関与しません。正しくは:軟口蓋反射の検査は、舌咽神経(Ⅸ)と迷走神経(Ⅹ)の機能検査です。選びやすい理由:口腔内の感覚や運動に関わる反射であり、顔面神経も味覚や分泌に関わるため、関連があるように感じやすいです。混同注意:味覚(舌の前2/3は顔面神経)と誤嚥に関連する反射を混同しやすいですが、反射弓が異なります。
国試ポイント
脳神経の機能と、それに伴う代表的な検査項目を結びつける知識が問われています。特に、似たような部位(顔面、目、口腔内など)に関する異なる脳神経の機能を正確に区別できるかが重要です。
混同注意
顔面神経と三叉神経の支配領域(特に顔面部の感覚と運動)、または顔面神経と動眼神経・滑車神経・外転神経の眼に関する機能(眼輪筋と眼球運動)を混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、他の脳神経(例えば、三叉神経、舌咽神経、迷走神経など)の代表的な機能検査について問われる可能性が高いです。各脳神経が『何』を『どのように』支配しているかを具体的な症状や検査と関連付けて覚えることが重要になります。
関連知識
顔面神経は、表情筋の運動支配の他に、舌の前2/3の味覚、涙腺・唾液腺の分泌、アブミ骨筋の支配(聴覚に関与)といった多岐にわたる機能を持っています。各脳神経の主要な支配領域や機能を正確に理解しておくことが、このような問題を解く上で不可欠です。