GMFMで正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第56回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
GMFM-66のItem Mapは、GMFMの項目を難易度順に並べ、各項目の達成確率を示すことで、個々の被験者の能力レベルと項目難易度との関係を視覚的に示します。これにより、現在の能力レベルで次にどの項目を目標とすべきかを具体的に検討することが可能となり、効果的な介入計画の立案に役立ちます。
選択肢ごとの解説
- 1. GMFMは主に66項目版(GMFM-66)と88項目版(GMFM-88)がありますが、現在最も広く利用され、国際的な標準となっているのはGMFM-66です。GMFM-88は古いバージョンであり、通常GMFMといえばGMFM-66を指します。正しくは:GMFMは主に66項目で構成されています。選びやすい理由:GMFMに88項目版が存在するのは事実であるため、この選択肢が正しいと誤解する可能性があります。混同注意:GMFMの歴史的バージョン(GMFM-88)と、現在主流のバージョン(GMFM-66)を混同しやすいです。
- 2. GMFMの各項目は0〜3の4段階で判定します。0〜4の5段階ではありません。選びやすい理由:段階評価である点は正しいですが、具体的な段階数や内容を正確に覚えていないと誤りを見抜くのが難しいかもしれません。
- 3. GMFMは、脳性麻痺児の粗大運動能力を評価するために開発された尺度ですが、健常児の標準データに基づいて作成されたものではありません。脳性麻痺児に特有の運動能力の広がりを捉えることを目的としています。正しくは:GMFMは、脳性麻痺の子どもの粗大運動能力を評価するために開発されたもので、健常児の標準データを用いた発達評価ではありません。選びやすい理由:脳性麻痺の子どもの発達評価である点は正しいため、後半の記述を読み飛ばすと正しいと判断してしまう可能性があります。混同注意:子どもの発達評価全般と、脳性麻痺児に特化した評価であることを混同しやすいです。また、発達評価=健常児の標準データと安易に結びつけてしまう可能性があります。
- 4. GMFMの項目は、脳性麻痺児の運動能力の進展を評価するために選ばれており、健常児が年齢に応じて達成する運動能力の全てを網羅しているわけではありません。特に、より高度な運動能力の項目は含まれていません。正しくは:GMFMの項目は、脳性麻痺の子どもが示す運動能力の範囲を評価するために構成されています。選びやすい理由:小児の運動能力評価であるため、健常児の発達と関連すると考えがちです。混同注意:健常児の運動発達スケール(例:新版K式発達検査運動項目など)と混同しやすいです。GMFMは脳性麻痺児に特化した評価であり、健常児の「正常な」発達段階を追うものではありません。
- 5. 正解。GMFM-66にはRasch分析に基づくItem Mapが提供されており、これを利用することで、その子どもの現在の能力レベルから見て、次に獲得しやすい運動能力の項目を視覚的に把握し、リハビリテーションの目標設定に役立てることができます。これはGMFMの大きな利点の一つです。選びやすい理由:この概念は専門的であるため、具体的な知識がないと判断に迷うかもしれません。混同注意:Item Mapの概念を知らない場合、他の選択肢に誘導される可能性があります。
国試ポイント
GMFMに関する基本的な知識、特にその目的、構成、評価方法、そして特徴的な応用(Item Mapなど)が問われています。単なる項目数や段階評価だけでなく、その尺度が持つ臨床的な意義や活用方法まで理解しているかが試されます。
混同注意
GMFMは小児の運動能力評価ですが、他の一般的な発達検査(例:新版K式発達検査、Denver Developmental Screening Testなど)とは目的や評価対象が異なります。特に、健常児の標準データに基づく発達評価と、脳性麻痺児の機能評価であることを区別することが重要です。
次に同じ論点が出たら
今後GMFMに関する問題が出題される場合、GMFM-66の得点計算方法(特にRasch分析の活用)、GMFMの信頼性・妥当性、GMFMの具体的な臨床適用場面(例:ボツリヌス治療や整形外科手術の効果判定など)について問われる可能性があります。また、他の小児リハビリテーション評価尺度(例:PEDI、FIM for childrenなど)との比較問題も考えられます。
関連知識
GMFM-66とGMFM-88の違い、Rasch分析の概念、粗大運動能力尺度(Gross Motor Function Measure)の国際的な位置づけ、脳性麻痺の分類とGMFMの関連性、評価結果の解釈と治療計画への応用。