Kienböck病で障害されるのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第54回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
Kienböck病は、手根骨の一つである月状骨に血行障害が生じ、最終的に壊死に至る疾患です。月状骨は手根中央に位置し、手関節の動きに重要な役割を果たしています。この病態を理解するには、各手根骨の名称と位置、そしてそれらに関連する代表的な疾患を正確に把握していることが不可欠です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。Kienböck病(キーエンベック病)は、月状骨の血行障害によって壊死が発生する疾患です。このため、月状骨が直接的に障害を受けます。
- 2. 三角骨はKienböck病の直接的な障害部位ではありません。三角骨の疾患としては、有鉤骨との衝突によるインピンジメント症候群などが挙げられます。正しくは:Kienböck病で障害されるのは月状骨です。選びやすい理由:手根骨は多数あり、似たような名前の骨も多いため、混同しやすいかもしれません。混同注意:他の手根骨壊死(例:舟状骨のPreiser病)や、他の手関節疾患における主要な障害部位と混同する可能性があります。
- 3. 舟状骨はKienböck病の直接的な障害部位ではありません。舟状骨の壊死はPreiser病(プライザー病)と呼ばれ、別の疾患です。正しくは:Kienböck病で障害されるのは月状骨です。選びやすい理由:手根骨の中で最も骨折しやすい骨の一つであり、関連疾患も多いため、選択肢として目につきやすいかもしれません。混同注意:舟状骨骨折後の偽関節や、Preiser病と混同する可能性があります。
- 4. 小菱形骨はKienböck病の直接的な障害部位ではありません。小菱形骨の壊死は稀ですが、手根骨壊死は多岐にわたります。正しくは:Kienböck病で障害されるのは月状骨です。選びやすい理由:手根骨の中でも名称が似ているため、混乱しやすい可能性があります。混同注意:他の手根骨壊死や、あまり一般的でない手根骨の疾患と混同する可能性があります。
- 5. 大菱形骨はKienböck病の直接的な障害部位ではありません。大菱形骨は母指CM関節を構成し、変形性関節症の好発部位として知られます。正しくは:Kienböck病で障害されるのは月状骨です。選びやすい理由:手根骨は多数あり、それぞれに特定の病態があるため、知識が曖昧だと間違えやすいです。混同注意:母指CM関節症など、大菱形骨に関わる他の疾患と混同する可能性があります。
国試ポイント
この問題は、特定の疾患とそれに伴う主要な障害部位を結びつける基本的な知識を問うものです。特に、手根骨の各名称と、それぞれの骨に特有の疾患(例:Kienböck病、Preiser病、舟状骨骨折など)を正確に理解しているかが試されます。選択肢は他の手根骨であり、知識が曖昧だと誤りやすい構造です。
混同注意
Kienböck病(月状骨壊死)と、Preiser病(舟状骨壊死)やその他の手根骨壊死性疾患。また、手根骨骨折の好発部位(舟状骨)と混同することもあります。手根骨の名称が多いため、それぞれの骨がどの位置にあり、どのような役割を果たすかをしっかり区別することが重要です。
次に同じ論点が出たら
今後、Kienböck病に関する問題が出題された場合、症状(手関節痛、可動域制限、握力低下など)、診断方法(X線、MRI)、治療法(保存療法、手術療法:骨切り術、血管柄付き骨移植術など)、および予後に関する知識が問われる可能性があります。また、他の手根骨の特発性壊死(例:Preiser病)との鑑別や、類似の無腐性壊死疾患全般(大腿骨頭壊死など)との比較も考えられます。
関連知識
手根骨の構造と各骨の名称、舟状骨骨折の特殊性(血行不良による難治性)、Preiser病(舟状骨壊死)、その他手根骨周囲の靭帯損傷や不安定症。手関節を構成する尺骨、橈骨と手根骨の関係性、特に尺骨短縮や橈骨の傾斜角がKienböck病の発症に関与することも重要です。