断端の成熟度を確認するための断端周径計測で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第54回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
大腿切断の場合、坐骨結節は骨性の基準点であり、断端の浮腫や筋肉の萎縮の影響を受けにくく、断端周径の経時的な変化を客観的に評価するために安定した指標となります。これにより、ソケット適合性の評価や義足装着訓練の進行度を正確に把握できます。
選択肢ごとの解説
- 1. 断端周径は複数の箇所で測定することで、断端全体の形態変化や浮腫の分布を詳細に把握できます。1箇所のみでは全体像を把握できません。正しくは:断端周径は複数箇所(例:基準点から上下10cmごとなど)で計測し、形態の変化を評価します。選びやすい理由:手軽に測定できるため、簡便さを重視する際に選びやすい可能性があります。混同注意:一般的な単一箇所のサイズ測定。
- 2. 断端の最も太い部分は浮腫や筋緊張によって変化しやすいため、安定した基準点として適切ではありません。常に同じ位置を測定できるよう、骨性の目印などを基準にする必要があります。正しくは:下腿切断の場合、脛骨粗面や膝関節裂隙など骨性の目印を基準点として、そこから一定の距離で複数箇所を計測します。選びやすい理由:サイズを測るなら最も大きいところを測る、という直感的な考えから選びやすいかもしれません。混同注意:身体の最大周径測定(例:胴囲など)。
- 3. 仰向けの姿勢は、重力の影響で断端の血液分布や浮腫の状態が変化する可能性があります。測定は座位または立位など、義足装着時の体位に近い状態で標準化して行うことが望ましいです。正しくは:下腿切断の場合、断端の状態を評価するために座位または立位で測定することが一般的です。測定は常に同じ体位で標準化して行います。選びやすい理由:患者が安静にできる体位であるため、測定しやすいと考えがちです。混同注意:安静時の測定が常に最良であるという誤解。
- 4. 正解。坐骨結節は骨性の突起であり、大腿切断の断端において安定した基準点となります。ここを起点として計測点を決定することで、断端の周径変化を客観的に評価できます。選びやすい理由:医学的知識に基づいた正確な基準点であるため、正解肢として選びやすいです。混同注意:他の不明瞭な基準点。
- 5. 断端の周径は変化をとらえるために短い間隔で定期的に計測します。月に2回では断端の変化を十分にとらえられません。正しくは:断端周径は、義足導入初期や調整期間中は週に1回程度、安定期でも2〜4週に1回程度の頻度で計測することが望ましいです。選びやすい理由:定期的な測定という意味で適切に思えるかもしれませんが、頻度が不十分です。混同注意:安定期の一般的な健康チェックの頻度。
国試ポイント
義足を使用する患者の断端周径測定における正確な基準点と測定方法。
混同注意
断端周径測定の目的が、単なる現状把握ではなく、ソケット適合性やリハビリテーション効果の評価であることを理解する。
次に同じ論点が出たら
断端周径測定の問題が出た場合、まず測定の目的(ソケット適合性、成熟度評価)を明確にし、その目的に最も適した正確な基準点と標準化された方法が示されているかを確認します。
関連知識
断端周径測定は、義足のソケット適合性を評価し、断端の成熟度(浮腫の有無、筋萎縮の進行)を把握するために重要です。測定は体位、基準点、測定間隔を標準化して行う必要があります。