医療面接における自由質問法はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第52回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
医療面接における自由質問法は、患者が自身の症状や困りごと、考えや感情などを、質問者の誘導なしに自由に表現できるような形式の質問を指します。選択肢4「具体的に、どのような点でお困りになっていますか?」は、患者に幅広い回答の可能性を与え、患者自身の言葉で状況を説明するよう促すため、自由質問法に該当します。他の選択肢は、特定の情報(人数、氏名、時期、左右)に回答を限定する閉鎖的な質問です。
選択肢ごとの解説
- 1. これは具体的な情報を尋ねる閉鎖的な質問であり、回答の範囲が限定されます。正しくは:「ご家族のことで、何か気になることはありますか?」のように変えると、自由な回答を促せます。選びやすい理由:一見丁寧な質問に感じられますが、回答内容が人数や関係性といった事実に限定されるため、自由な語りを妨げます。混同注意:患者背景を尋ねる質問と混同しやすいですが、自由質問法は患者自身の解釈や感情を引き出すことに主眼を置きます。
- 2. これは個人を特定するための非常に具体的な質問であり、自由な回答を促すものではありません。正しくは:自由質問法の目的とは異なるため、この質問自体を自由質問法にすることはできません。選びやすい理由:面接の導入として自然な質問ですが、情報収集の形式としては閉鎖的です。混同注意:面接の必須事項に関する質問と、患者の内面を引き出す自由質問を混同しやすいです。
- 3. これは症状の発生時期という特定の事実を問う質問であり、具体的な期間や時点に回答が絞られます。正しくは:「痛みについて、何か詳しくお話しいただけますか?」のように変えると、自由な語りを促せます。選びやすい理由:症状に関する重要な情報であり、質問としても自然であるため選びやすいですが、患者の解釈や思いを引き出すものではありません。混同注意:症状に関する閉鎖的な質問と、患者自身の言葉で症状を表現してもらう自由質問とを混同しやすいです。
- 4. 正解。この質問は、患者自身が抱えている問題や状況を、自身の言葉で自由に表現するよう促すものです。回答の範囲が広く、患者の主観的な体験や感情、解釈を引き出すのに適しています。
- 5. これは二者択一の質問であり、回答が明確に限定されるため、自由な発言を促すものではありません。正しくは:「痛む場所について、詳しく教えていただけますか?」のように変えると、自由な回答を促せます。選びやすい理由:痛みの部位を特定するための重要な質問であり、医療面接ではよく使われるため、正答と誤認しやすいです。混同注意:症状の部位を特定するための閉鎖的な質問と、症状に関する患者の自由な表現を求める質問とを混同しやすいです。
国試ポイント
この問題は、医療面接における基本的な質問技法、特に「自由質問法(開放型質問)」と「閉鎖質問法(閉鎖型質問)」の区別を理解しているかを問うものです。各質問形式の目的と、それが患者からの情報収集にどう影響するかを把握しておく必要があります。
混同注意
閉鎖質問法が持つ効率性(特定の情報を素早く得る)と、自由質問法が持つ患者中心性(患者の主体的な語りを引き出す)の違いが混同されやすいです。どちらも医療面接で必要な質問形式ですが、目的が異なります。
次に同じ論点が出たら
次回、同じ論点が出題された場合、質問文が「はい」「いいえ」で答えられるか、特定の情報に限定されるか、あるいは患者が自由に話せる余地があるか、という観点で各選択肢を評価する。
関連知識
自由質問法(開放型質問)と閉鎖質問法(閉鎖型質問)の使い分け。前者は患者の感情や認識、全体像の把握に有効で、ラポール形成にも寄与します。後者は具体的な事実確認や確認作業に有効です。また、質問の仕方によって患者が話しやすい雰囲気を作る「傾聴」や「共感」の技術も関連します。