正常な歩行周期とその説明の組合せで正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第56回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
右前遊脚期は、左足が地面に接地し、体重支持が左下肢に移行し始める時点から、右足のつま先が地面から離れて遊脚相に入るまでの期間を指します。これは、右下肢が体重支持の役割を終え、次の歩行サイクルへと移行するための準備段階にあたります。
選択肢ごとの解説
- 1. 右立脚中期は、右足が地面に完全に接地し、重心が右足の上を通過する期間を指します。右踵接地から左のつま先が地面から離れるまでは「荷重応答期」が一部含まれますが、完全に立脚中期と一致しません。右立脚中期は、右足首が約5度底屈位から背屈し始め、右脛骨が地面に垂直になるあたりまでです。正しくは:右立脚中期は、右足首が底屈位から背屈し始め、右脛骨が地面に垂直になるあたりから、右踵が地面から離れるまでの期間を指します。選びやすい理由:立脚相の真ん中のフェーズであるというイメージから、他の足が関与するタイミングと混同しやすいです。混同注意:荷重応答期や立脚終期との区別が曖昧になりがちです。特に「左のつま先が地面から離れる」という表現が、両脚支持期から片脚支持期への移行と関連するため、混同しやすいです。
- 2. 右立脚終期は、右踵が地面から離れる(踵離地)瞬間から、右つま先が地面から離れる(つま先離地)瞬間までを指します。選択肢の説明は、左踵離地という別の足のイベントが開始点となっており、誤りです。正しくは:右立脚終期は、右踵が地面から離れる(踵離地)瞬間から、右つま先が地面から離れる(つま先離地)瞬間までです。選びやすい理由:「踵離地」というキーワードが含まれており、立脚相の終盤であることには合致するため、混同しやすいです。混同注意:前遊脚期と特に混同しやすいです。また、反対側の足のイベントを基準にしている点で注意が必要です。
- 3. 正解。右前遊脚期は、左の踵が地面に接地し、新しい立脚相が開始する時点から、右のつま先が地面から離れて遊脚相に移行するまでの期間を指します。これは、右足が体重支持の役割を終え、加速準備を行う重要な移行期です。選びやすい理由:歩行周期のフェーズを正確に理解していれば、迷わず選択できます。混同注意:右立脚終期と混同しやすいですが、開始点が「左の踵が地面に接地する」である点が異なります。
- 4. 右遊脚中期は、右足が最も高い位置にあり、股関節が屈曲し膝関節が伸展し始める期間を指します。右のつま先が地面から離れてから右足が左ふくらはぎのあたりを通過するまでは「遊脚初期」に該当し、遊脚中期ではありません。正しくは:右遊脚中期は、右足が左ふくらはぎのあたりを通過してから、右の脛骨が垂直になるまでの期間を指します。選びやすい理由:「右のつま先が地面から離れてから」というフレーズが遊脚相の開始を思わせるため、遊脚相の初期の段階であると誤認しやすいです。混同注意:遊脚初期と特に混同しやすいです。
- 5. 右遊脚終期は、右の脛骨が垂直位になってから、右踵が地面に接地する直前までの期間を指します。選択肢の説明は遊脚中期に該当します。正しくは:右遊脚終期は、右の脛骨が垂直になってから、右踵が地面に接地する直前までの期間を指します。選びやすい理由:遊脚相の終盤であるというイメージは合っているため、細かな区別があやふやだと選択しやすいです。混同注意:遊脚中期と混同しやすいです。特に、遊脚相の各区切りとなる肢位の理解が重要です。
国試ポイント
歩行周期の各相の定義と、それぞれの相における主要な動作や関節の動きを正確に理解し覚えることが重要です。
混同注意
立脚相と遊脚相、そしてそれぞれの細分化された相(初期接地、荷重応答期、立脚中期、立脚終期、前遊脚期、遊脚初期、遊脚中期、遊脚終期)の区別が混同しやすいです。特に踵離地やつま先離地のタイミングで切り替わる相を正確に覚える必要があります。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合、各相の開始と終了の基準となる足部(踵やつま先)の接地・離地のタイミングを正確に確認して判断します。
関連知識
歩行の二重支持期と単一支持期、重心の移動、ロッカー機能(踵ロッカー、足関節ロッカー、前足部ロッカー)といった関連概念も併せて学習すると、歩行の理解が深まります。