卵巣について正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第56回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・5番(いずれも正解)
解説
【公式の取扱い】この問題は1つを選ぶ形式ですが、公式の正答表では2・5のいずれも正解とされています。 選択肢2は卵巣の基本的な解剖学的構造として正しい。選択肢5は、排卵後の黄体の内分泌機能として正しい。黄体は主にプロゲステロンを産生するが、エストロゲンも産生する。
選択肢ごとの解説
- 1. 成人の卵巣の平均的な重さは5~8g程度であり、50gは大幅に重すぎる。正しくは:成人の卵巣の重さは約5~8gである。選びやすい理由:臓器の重さに関する知識が曖昧だと、数値の大小判断を誤る可能性がある。混同注意:他の臓器の重さ(例:腎臓は約120~150g)と混同することがある。
- 2. 正解。卵巣は、機能的な部分である皮質(卵胞、黄体などが存在する)と、血管や神経が豊富な髄質に明確に区分される。選びやすい理由:基本的な解剖学的知識であり、迷うことは少ないだろう。
- 3. 卵胞は成熟過程で卵胞腔(またはアントラム)を形成するが、卵巣腔という構造は存在しない。卵巣全体に空間があるわけではない。正しくは:卵胞が成熟すると卵胞腔をもつ。選びやすい理由:「卵胞」と「卵巣」の用語が似ており、また成熟卵胞に「腔」があることは事実であるため、誤って選択しやすい。混同注意:卵胞腔と卵巣腔を混同しやすい。卵胞腔は卵胞内の一部の空間であるのに対し、卵巣腔という独立した解剖学的構造は存在しない。
- 4. 新生児の卵巣には、通常約100万~200万個(出生時には約200万個、思春期までに約40万個)の原始卵胞が存在するとされており、1万個は少なすぎる。正しくは:新生児の卵巣には、およそ100万個程度の原始卵胞が存在する。選びやすい理由:正確な数値が記憶にないと、大体の数で判断を誤ることがある。数字が大きいこと自体は正しいという錯覚を与えやすい。混同注意:閉経時の原始卵胞の数(数千個以下)や、成熟卵胞の数(月に1個)など、他の段階の卵胞数と混同しやすい。
- 5. 正解。排卵後の黄体は、主にプロゲステロンとエストロゲンを産生し、子宮内膜の増殖を維持して受精卵の着床準備を整える役割を持つ。選びやすい理由:黄体がプロゲステロンを産生することは広く知られているが、エストロゲンも産生することを忘れていると、迷う可能性がある。
国試ポイント
卵巣の基本的な解剖と機能、特に内部構造や内分泌機能、卵胞の成熟過程に関する正確な知識が問われている。数値に関する知識の正確性も重要である。
混同注意
卵巣の構造(皮質と髄質)は腎臓や副腎、リンパ節など他の臓器の構造と類似点があるため、混同しないように注意が必要。また、卵胞の発育段階ごとの名称や特徴、内分泌されるホルモン、各時期の卵胞数などの具体的な数値も混同しやすい。
次に同じ論点が出たら
卵巣の発生、卵子形成の各段階(卵原細胞、一次卵母細胞、二次卵母細胞)、月経周期におけるホルモン変動(GnRH, FSH, LH, エストロゲン, プロゲステロン)とその作用部位、卵巣腫瘍の種類と特徴など。
関連知識
女性生殖器系の解剖学、発生学(卵子形成)、内分泌学(性ホルモン、月経周期)。