体温について正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第56回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4・5番
解説
体温には日内変動があり、通常、午前中よりも午後にかけて高くなります。これは概日リズムによる生理的な変化です。また、基礎体温は、睡眠から目覚めてすぐに、身体を動かす前の安静な状態で測定される体温を指し、身体の活動による影響を排除した状態での体温を示します。
選択肢ごとの解説
- 1. 高齢者は体温調節機能が低下しているため、体温は健常な成人や小児に比べて低くなる傾向があります。正しくは:高齢者の体温は、一般的に小児よりも低い傾向にある。選びやすい理由:高齢者の体温調節機能の低下から、逆に高温になりやすいと誤解する可能性があるため。混同注意:熱中症のリスクが高いことと、基礎体温が高いことを混同する可能性。
- 2. 直腸温は身体の深部温度を反映するため、腋窩温(皮膚に近い表面温度)よりも高く測定されます。正しくは:直腸で測定した体温は、腋の下で測定した体温よりも高い。選びやすい理由:体表に近い部位の温度が高いと誤解する可能性があるため。混同注意:測定部位による深部体温と表面体温の違い。
- 3. 体温調節の中枢は間脳の視床下部にあります。小脳は運動機能の調節に関与しています。正しくは:体温の調節を行う中枢は視床下部に位置する。選びやすい理由:脳の一部であるという点で、他の脳部位と混同しやすい。特に生理機能に関わる部位として視床下部以外の脳部位が選択肢にあると迷いやすい。混同注意:脳の各部位の機能、特に自律神経系や内分泌系に関わる機能と運動機能の混同。
- 4. 正解。体温には日内変動があり、一般的に早朝に最低となり、午後から夕方にかけて最高になります。これは生体の概日リズムによるものです。選びやすい理由:特になし。一般的な生理学の知識として正しい。
- 5. 正解。基礎体温は、身体が最も安静な状態にあると想定される、目覚めてすぐに活動を開始する前に測定される体温を指します。これにより、代謝活動による影響が最小限に抑えられた状態の体温が把握できます。選びやすい理由:特になし。基礎体温の定義として正しい。
国試ポイント
体温の生理的変動(日内変動、年齢差、測定部位差)と、特定の体温測定に関する定義(基礎体温)を正確に理解しているかを問う問題です。各選択肢の知識を正確に覚えておく必要があります。
混同注意
体温調節中枢の位置(視床下部と小脳など他の脳部位)、深部体温と表面体温の測定部位による違い、年齢による体温の変化(特に高齢者の体温調節機能の低下)。
次に同じ論点が出たら
この問題で誤答した場合、まずは体温調節に関わる中枢とメカニズムを正確に理解できているかを確認してください。次に、体温の正常な生理的変動(日内変動、年齢差、性差)と、主要な体温測定部位による違い、そして基礎体温のような専門用語の定義を再確認することが重要です。特に、高齢者の体温調節機能の低下や、深部体温と表面体温の違いはよく出題されるポイントです。
関連知識
・体温調節のメカニズム(視床下部、血管運動、発汗、震えなど) ・各測定部位の体温(口腔温、鼓膜温、直腸温、腋窩温など)と臨床的意義 ・体温の日内変動、月経周期に伴う基礎体温の変化 ・環境温と体温調節の関係(熱産生と熱放散)