副腎皮質ホルモンについて正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第56回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
副腎皮質ホルモンであるコルチゾールは、概日リズムに基づき分泌されており、通常、早朝に分泌量が最大となり、日中に徐々に減少し、夜間に最低となります。これは、日中の活動に向けて身体を準備する役割を担っています。
選択肢ごとの解説
- 1. 副腎皮質ホルモン(特に糖質コルチコイド)は、肝臓での糖新生を促進し、末梢組織での糖利用を抑制することで血糖値を上昇させる作用があります。正しくは:副腎皮質ホルモンは血糖値を上昇させる作用があります。選びやすい理由:ホルモンは多様な働きをするため、特定の作用がないと勘違いしやすいかもしれません。混同注意:インスリンなどの直接的な血糖調節ホルモンとの作用機序の違いと混同している可能性があります。
- 2. 副腎皮質ホルモンは、ストレス応答において重要な役割を果たし、身体的・精神的ストレス時にその分泌が著しく増加します。正しくは:副腎皮質ホルモンはストレス時に分泌量が増加します。選びやすい理由:常に一定のホルモン分泌パターンがあると思い込むと、誤って選びやすいです。混同注意:基礎分泌とストレス応答時の分泌の違いと混同している可能性があります。
- 3. 正解。副腎皮質ホルモン(コルチゾールなど)の分泌は日内変動を示し、覚醒前の早朝(午前6~9時頃)に最も高くなり、夜間にかけて減少します。これは生体リズム(概日リズム)の一部です。選びやすい理由:特にありません。正しい記述です。
- 4. 副腎皮質ホルモンはコレステロールを原料として合成されるステロイドホルモンであり、アミノ酸が連なったペプチドホルモンではありません。正しくは:副腎皮質ホルモンはステロイドホルモンです。選びやすい理由:ホルモンにはペプチドホルモンも多いため、混同しやすいです。混同注意:ホルモンの化学構造による分類(ステロイドホルモン、ペプチドホルモン、アミン類ホルモンなど)と混同している可能性があります。
- 5. 副腎皮質ホルモンはコレステロールを前駆体として生合成されるステロイドホルモンです。アドレナリンはチロシンを前駆体とするカテコールアミンであり、生合成経路が異なります。正しくは:副腎皮質ホルモンはコレステロールから生合成されます。選びやすい理由:副腎と聞くとアドレナリンを連想しやすいため、誤って選びやすいです。混同注意:副腎髄質ホルモン(アドレナリン、ノルアドレナリン)と副腎皮質ホルモンの違い、およびそれぞれの生合成経路と混同している可能性があります。
国試ポイント
本問題は、副腎皮質ホルモンの基本的な生理作用と特徴に関する知識を問うものです。特に、日内変動、血糖値への影響、ストレス応答、および生化学的な分類(ステロイドホルモンであること)がよく出題されるポイントです。
混同注意
副腎皮質ホルモンと副腎髄質ホルモンの生理作用、生合成経路、および化学構造がしばしば混同されます。また、他の血糖調節ホルモン(インスリン、グルカゴンなど)との作用の違いも混同しやすい点です。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出題された場合、副腎皮質ホルモンの各種類(糖質コルチコイド、鉱質コルチコイド、副腎アンドロゲン)の主な作用、分泌調節機構(ACTHの関与)、過剰症(クッシング症候群)や欠乏症(アジソン病)の症状についても確認すると良いでしょう。
関連知識
副腎皮質ホルモンには糖質コルチコイド(コルチゾールなど)、鉱質コルチコイド(アルドステロンなど)、副腎アンドロゲンがあります。それぞれ糖代謝、電解質バランス、性徴など異なる機能に関与しています。糖質コルチコイドは抗炎症作用や免疫抑制作用も持ちます。