エネルギー代謝率の計算式で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第56回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
エネルギー代謝率(RMR: Relative Metabolic Rate)は、ある身体活動を行った際のエネルギー消費量(労作代謝量)を、その個人の基礎代謝量で割ることで求められます。これにより、その活動が基礎代謝の何倍のエネルギーを消費するかを相対的に評価することができます。RMRは、リハビリテーションや運動処方において、運動強度の指標として利用されることがあります。選択肢2がこの定義に合致します。
選択肢ごとの解説
- 1. これはエネルギー代謝率の定義とは異なります。仕事効率の計算式に近い概念です。正しくは:エネルギー代謝率とは、ある活動時の代謝量を安静時と比較した割合です。選びやすい理由:仕事量という言葉が含まれるため、関連性があるように見えるかもしれませんが、正確なRMRの計算式ではありません。混同注意:仕事効率や酸素利用効率の計算式と混同しやすいです。
- 2. 正解。エネルギー代謝率 (RMR: Relative Metabolic Rate) は、ある活動を行った際のエネルギー消費量(労作代謝量)を、その人の基礎的なエネルギー消費量(基礎代謝量)で割ることで算出されます。これにより、活動が基礎代謝の何倍のエネルギーを消費するかを示します。正しくは:正しい計算式です。
- 3. 基礎代謝量を体表面積で割ることで、体表面積あたりの基礎代謝量を求めることはできますが、これはエネルギー代謝率ではありません。基礎代謝基準値の算出に使われる概念です。正しくは:エネルギー代謝率は、活動時の代謝量を基準代謝量で割って求めます。選びやすい理由:基礎代謝や体表面積といった、エネルギー代謝に関連する用語が含まれるため、正しく思えるかもしれません。混同注意:基礎代謝基準値やハリス・ベネディクトの式など、基礎代謝量算出に関連する概念と混同しやすいです。
- 4. これは通常、エネルギー消費比 (METs) の計算式に近いです。エネルギー代謝率は基礎代謝量を基準にするのに対し、METsは安静時代謝量を基準とします。基礎代謝量は厳密な空腹時、安静仰臥位での測定ですが、安静時代謝量はより広義の安静状態での測定を指すことがあります。国試では「基礎代謝量」と「安静時代謝量」を厳密に区別することが重要です。正しくは:エネルギー代謝率は基礎代謝量で割ります。安静時代謝量で割る場合はMETsと表現されることが多いです。選びやすい理由:「安静時」という言葉から基礎代謝量と類似していると感じるかもしれませんが、厳密には異なる定義です。混同注意:METs(Metabolic Equivalents)の計算式や、基礎代謝量と安静時代謝量の定義の区別と混同しやすいです。
- 5. これは個人の基礎代謝が基準値と比較してどの程度かを示すもので、エネルギー代謝率とは異なります。主に栄養評価や疾患時の代謝変動を評価する際に用いられます。正しくは:エネルギー代謝率は、活動時のエネルギー消費を基礎代謝で相対化したものです。選びやすい理由:基礎代謝に関する正しい知識ではありますが、エネルギー代謝率の計算式ではありません。混同注意:基礎代謝の評価指標や、栄養学におけるエネルギー消費量の評価指標と混同しやすいです。
国試ポイント
この問題は、エネルギー代謝率(RMR)の定義と計算式を正確に理解しているかを問うものです。基礎代謝量、安静時代謝量、労作代謝量といった用語の厳密な定義と、それぞれがどのような指標の計算に用いられるかを区別できるかがポイントとなります。特に、RMRとMETsの違い(分母が基礎代謝量か安静時代謝量か)は頻出の論点です。
混同注意
エネルギー代謝率 (RMR) とMETs (Metabolic Equivalents) の違い。RMRは分母が基礎代謝量、METsは分母が安静時代謝量(または体重kgあたりの酸素消費量3.5ml/min)という点で異なります。また、仕事効率や基礎代謝基準値の算出式とも混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、RMRとMETsの具体的な計算問題や、それぞれの指標の臨床的意義、またはエネルギー消費量を測定する方法(間接熱量測定など)について問われる可能性があります。各指標の定義とその使い分けに注目して学習しましょう。
関連知識
基礎代謝量、安静時代謝量、活動時代謝量、労作代謝量、METs(代謝当量)、呼吸商、間接熱量測定法、直接熱量測定法、運動強度設定。