Colles骨折で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第58回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
コールズ骨折は橈骨遠位端の骨折であり、転倒時に手をついた際に発生しやすく、遠位骨片が背側に転位することで特徴的なフォーク状変形を呈します。合併症としては、骨折による腫脹や血腫、骨片の圧迫などにより手根管内の圧が上昇し、正中神経が圧迫されることによる正中神経損傷(手根管症候群)がよく知られています。
選択肢ごとの解説
- 1. コールズ骨折は、特に骨粗鬆症を伴う高齢女性に多く見られる成人期の骨折です。小児では成長板損傷などの橈骨遠位端骨折が一般的ですが、コールズ骨折とは異なります。正しくは:小児より成人に多く発生する。選びやすい理由:一般的な骨折が小児にも多く見られるという認識から、誤って選択してしまう可能性があります。混同注意:小児に多い橈骨遠位端の骨折(例:成長板損傷、若木骨折)と混同する可能性があります。
- 2. コールズ骨折は、橈骨(とうこつ)の遠位端に発生する骨折であり、尺骨ではありません。手関節の主要な構成骨の一つである橈骨の骨折です。正しくは:橈骨遠位端の骨折である。選びやすい理由:手関節周囲には橈骨と尺骨があり、どちらの骨か明確に覚えていない場合に間違えやすいです。混同注意:橈骨と尺骨の解剖学的位置関係や、他の手関節周囲の骨折(例:モンテジア骨折、ガレアッチ骨折などで尺骨や橈骨の近位が関わるもの)と混同する可能性があります。
- 3. コールズ骨折では、骨折した遠位骨片が一般的に背側(手の甲側)へ転位することが特徴です。掌側への転位はスミス骨折の特徴とされます。正しくは:遠位骨片は背側へ転位する。選びやすい理由:骨折の転位方向は混同しやすく、スミス骨折の転位方向と間違えやすいです。混同注意:スミス骨折(遠位骨片が掌側転位)と混同しやすいです。
- 4. 正解。コールズ骨折では、骨折による腫脹や骨片の転位、血腫などにより手根管内の圧が高まり、手根管を通る正中神経が圧迫されて損傷することがあります。これは比較的よく見られる合併症です。
- 5. ガーデン分類は、大腿骨頸部骨折の分類に用いられるものであり、コールズ骨折(橈骨遠位端骨折)の分類には通常用いられません。橈骨遠位端骨折の分類にはFrykman分類やAO分類などが一般的です。正しくは:骨折の分類にはFrykman分類やAO分類などが用いられる。選びやすい理由:骨折の種類と分類方法の組み合わせに関する知識が曖昧な場合、誤った分類名を選択してしまう可能性があります。混同注意:大腿骨頸部骨折に用いられるガーデン分類と、橈骨遠位端骨折の分類(Frykman分類、AO分類など)とを混同しやすいです。
国試ポイント
コールズ骨折の基本的な疫学(好発年齢)、病態(骨折部位、転位方向)、および代表的な合併症について正確に理解しているかを問う問題です。特に、同様の橈骨遠位端骨折であるスミス骨折との転位方向の違いや、他の骨折分類との混同がないかを確認する意図があります。
混同注意
スミス骨折(掌側転位)との転位方向の区別、橈骨と尺骨の部位の区別、小児に多い橈骨遠位端骨折との区別、大腿骨頸部骨折(ガーデン分類)と橈骨遠位端骨折の分類との区別が、混同しやすいポイントです。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出題される場合、コールズ骨折とスミス骨折の典型的な発生機序、転位方向、およびそれぞれの代表的な合併症を対比させて理解しているかを問う可能性が高いです。また、手関節周囲の主要な神経(正中神経、尺骨神経、橈骨神経)の損傷と各骨折との関連についても問われるかもしれません。
関連知識
コールズ骨折の発生機序(主に手のひらを着いた転倒)、典型的なX線画像所見(フォーク状変形)、徒手整復やギプス固定、手術療法などの治療法、リハビリテーションでの注意点(手関節の可動域制限、ADL指導)。また、橈骨遠位端骨折の分類法(Frykman分類、AO分類)や正中神経の走行と支配領域についても関連知識として重要です。