肺音で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第55回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
気管呼吸音は気管を空気が通過する際に生じる音で、吸気時よりも呼気時の方が音量が大きく、長く聴こえるのが特徴です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。気管呼吸音は、気管を通る空気の乱流によって生じる音です。吸気・呼気ともに聴取されますが、呼気相の方が長く、音量も大きいのが特徴です。これは、呼気時には空気の抵抗が増し、より大きな音が発生するためです。選びやすい理由:呼吸音の基礎知識を問う基本的な選択肢であり、他の選択肢が誤りであることを明確に判断できれば、選びやすいです。混同注意:他の呼吸音(肺胞呼吸音、気管支肺胞呼吸音)の特性と混同しやすいです。特に肺胞呼吸音は吸気の方が長く大きい特徴があります。
- 2. 気管支呼吸音は、吸気と呼気の両方で聴取されます。ただし、吸気と呼気の長さはほぼ同じで、呼気の方がわずかに長いこともあります。吸気のみに聴取されるというのは誤りです。正しくは:気管支呼吸音は、吸気と呼気の両方で聴取されます。選びやすい理由:呼吸音には吸気のみに聴取されるもの(例:軽度の捻髪音)もあるため、一見正しいように感じてしまうかもしれません。混同注意:肺胞呼吸音は吸気相が優位ですが、気管支呼吸音も両相で聴取されることを明確に理解する必要があります。
- 3. 笛音(wheezes)は、気道狭窄により空気の流れが速くなることで発生する高調な連続性ラ音です。主に呼気時に聴取されやすいですが、狭窄が高度な場合は吸気時にも聴取されます。吸気初期に限定されるわけではありません。正しくは:笛音(wheezes)は、主に呼気時に聴取されやすいです。選びやすい理由:「喘鳴」のイメージから吸気時に起こると思うかもしれませんが、呼気時に起こるのが一般的です。ただし、重症の場合は吸気時にも聴取されます。混同注意:ストライダー(stridor)は吸気時に聴取されることが多い高調な連続性ラ音であり、笛音(wheezes)と混同しやすいです。笛音は主に気管支の狭窄、ストライダーは上気道の狭窄で生じます。
- 4. 捻髪音(fine crackles)は、肺胞や細気管支の閉塞が開く際に生じる断続性ラ音です。主に吸気時に聴取されます。特に吸気終末に聴取されることが多いです。正しくは:捻髪音(fine crackles)は、主に吸気時に聴取されやすいです。選びやすい理由:ラ音が吸気・呼気どちらでも聴取されることがあるため、誤って呼気を選ぶ可能性があります。混同注意:水泡音(coarse crackles)は吸気と呼気の両方で聴取されることがありますが、捻髪音(fine crackles)は吸気時に特徴的です。
- 5. 肺胞呼吸音は、吸気時に大きく、長く聴取され、呼気時には小さく短く聴取されます。呼気終末にはほとんど聴取されません。正しくは:肺胞呼吸音は、吸気時に強く聴取されます。選びやすい理由:呼吸音の基礎知識が曖昧だと、吸気と呼気のどちらが優位か判断しにくく、間違いやすいです。混同注意:気管呼吸音や気管支呼吸音は呼気相が比較的長く、音量も大きいことから、それらと肺胞呼吸音の特性を混同する可能性があります。
国試ポイント
この問題は、正常な呼吸音(気管呼吸音、肺胞呼吸音、気管支呼吸音)の基本的な特徴と、異常呼吸音(ラ音、笛音)の聴取時期や発生機序に関する知識を問うものです。特に各呼吸音の『聴取時期(吸気・呼気)』と『音の強弱』が重要になります。
混同注意
正常呼吸音の種類(気管、気管支、肺胞)とその特徴、異常呼吸音の種類(連続性ラ音、断続性ラ音)とその特徴が混同されやすいです。特に吸気と呼気どちらに優位に聴取されるかという点がひっかけになりやすいです。
次に同じ論点が出たら
次に類似の論点が出題された場合、まず各呼吸音の『定義』を正確に理解しているかを確認します。次に、『聴取部位』と『聴取される呼吸相(吸気優位か呼気優位か、または両相か)』、そして『音の性状(連続性・断続性、高調・低調)』をセットで覚えているかを問われる可能性が高いです。
関連知識
正常呼吸音の分類とそれぞれの聴取部位、音の性質(高調、低調、連続性、断続性)。異常呼吸音の発生機序と代表的な疾患(喘息、肺炎、肺線維症、心不全など)。