心電図波形で心室の興奮過程を表すのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第61回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
心電図におけるQRS波群は、心室筋の電気的な興奮、すなわち脱分極の過程を明確に示しています。この興奮が心室の収縮を引き起こします。
選択肢ごとの解説
- 1. P波は心房の興奮(脱分極)を示します。正しくは:心房の興奮過程を表します。選びやすい理由:心臓の電気活動の一部であるため、関連しているように見えます。混同注意:心房と心室の興奮波形
- 2. PQ間隔は、心房の興奮開始から心室の興奮開始までの時間(心房から心室への興奮伝導時間)を示します。正しくは:心房の興奮開始から心室の興奮開始までの伝導時間を示します。選びやすい理由:QRS波群に近い位置にあり、心室に関連する情報と勘違いしやすい。混同注意:心電図の各部分が示す電気現象
- 3. PR区間は、P波の終了からQRS波群の開始までの時間であり、心房から心室への刺激伝導が房室結節を通過する時間を含みます。PQ間隔とほぼ同じ意味で使われることもありますが、厳密にはP波の終了からを指します。正しくは:心房の興奮終了から心室の興奮開始までの伝導時間を示します。選びやすい理由:PQ間隔と同様に、心室の活動につながる伝導時間であるため。混同注意:PQ間隔との違い、心室の収縮(興奮)そのものと伝導時間
- 4. 正解。QRS波群は、心室の興奮(脱分極)が起こる過程を反映しています。この興奮により心室が収縮します。選びやすい理由:ありません。これは心電図の基本知識です。混同注意:P波(心房の興奮)やT波(心室の再分極)
- 5. T波は、心室の興奮が収まり、次の興奮に備えるための再分極(回復)過程を示します。正しくは:心室の再分極(興奮からの回復)過程を表します。選びやすい理由:QRS波群の直後に現れるため、心室の活動と関連が深いのは確かですが、興奮そのものではありません。混同注意:心室の興奮(脱分極)と再分極
国試ポイント
心電図の各波形が示す心臓の電気的活動(心房興奮、心室興奮、再分極、伝導時間など)を正確に理解しているかを問う基本問題です。特に、興奮(脱分極)と回復(再分極)の違い、心房と心室の違いがポイントとなります。
混同注意
P波(心房興奮)とQRS波群(心室興奮)、QRS波群(心室脱分極)とT波(心室再分極)。また、波形(興奮や再分極自体)と間隔・区間(伝導時間)の区別も重要です。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が出た場合、各波形や間隔が示す意味をより詳細に問われる可能性があります。例えば、各波形の異常が示唆する病態(P波の異常:心房拡大、PQ間隔延長:房室ブロック、QRS波群の幅拡大:脚ブロック、T波の異常:虚血など)や、各間隔の基準値とその異常(延長・短縮)が意味する臨床的意義について確認するべきです。
関連知識
P波:心房脱分極。PQ間隔/PR区間:房室伝導時間。QRS波群:心室脱分極。ST部分:心室の興奮が全体に広がり、興奮が持続している状態(等電位)。T波:心室再分極。QT間隔:心室の脱分極から再分極の完了までの時間。