動脈の触知部位で正しいのはどれか。
画像の選択肢を選ぶと答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第58回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
足背動脈は足関節前面で、長母指伸筋腱と長指伸筋腱の間を走行し、骨の直上を走行するため触知しやすい部位です。図の4番は足背動脈の適切な触知部位を示しています。
選択肢ごとの解説
- 1. 図の1番は腋窩を示していますが、腋窩動脈は深部にあり触知が困難です。この部位で触れるのは腕神経叢などが多いです。正しくは:腋窩動脈は腋窩の深部を走行し、通常は触知されません。上腕動脈は大胸筋と上腕二頭筋の間で触知できます。選びやすい理由:腋窩は大きな血管が通るイメージがあるため、動脈を触知できると思われがちです。混同注意:上腕動脈の触知部位や、腋窩リンパ節の触知部位と混同しやすいです。
- 2. 図の2番は内くるぶしよりやや前上方を示していますが、後脛骨動脈の触知部位は内くるぶしの後方、アキレス腱と内くるぶしの間です。正しくは:後脛骨動脈は内くるぶしのすぐ後方、アキレス腱との間で触知されます。図の位置は脛骨前縁に近く、動脈は触知しにくいです。選びやすい理由:内くるぶし周辺に動脈が通っているという認識から選びやすいですが、正確な位置が誤っています。混同注意:後脛骨動脈の正確な触知部位と、足背動脈などの他の足関節周辺の動脈触知部位を混同しやすいです。
- 3. 図の3番は鎖骨の上、頸部のやや外側を示していますが、総頸動脈の触知部位は胸鎖乳突筋の前縁、喉頭の高さです。正しくは:総頸動脈は喉頭の高さで、胸鎖乳突筋の内側縁と気管の間で触知されます。図の位置は鎖骨上窩に近く、鎖骨下動脈やその分枝の触知部位と混同されやすいです。選びやすい理由:頸部に太い動脈が走行しているという知識から選びやすいですが、正確な位置が誤っています。混同注意:総頸動脈の正確な触知部位と、鎖骨下動脈や頸静脈、あるいは鎖骨上リンパ節の部位と混同しやすいです。
- 4. 正解。足背動脈は、足関節前面の長母指伸筋腱と長指伸筋腱の間のやや外側寄りのくぼみで触知できます。図の4番は足背動脈の解剖学的な触知部位として適切です。選びやすい理由:足背動脈は臨床的に下肢の循環状態を評価する上で重要な動脈であるため、触知部位を正しく知っている必要があります。混同注意:後脛骨動脈や足底動脈などの他の下肢の動脈触知部位と混同しやすいですが、それぞれ触知部位が明確に異なります。
- 5. 図の5番は手掌側を示していますが、橈骨動脈の触知部位は前腕遠位部の親指側、手関節前面です。正しくは:橈骨動脈は手関節の橈側(親指側)で、橈骨茎状突起のすぐ近傍で触知されます。図の位置は手掌のやや中央寄りで、動脈は触知しにくいです。選びやすい理由:手関節周辺に橈骨動脈があるという知識は正しいものの、図の部位は正確な触知部位ではありません。混同注意:橈骨動脈の正確な触知部位と、尺骨動脈や手掌の静脈、あるいは腱の部位と混同しやすいです。
国試ポイント
主要な動脈の走行と触知部位を正確に理解し、身体診察における動脈触知の意義を把握しているか。
混同注意
各動脈の名称とその触知部位の正確な位置を混同しやすい。特に、似たような名称や隣接する部位にある動脈と間違えやすい。
次に同じ論点が出たら
次も動脈触知の問題が出た場合は、図示された部位がどの動脈に相当し、それが解剖学的に触知に適した部位であるかを判断する。
関連知識
橈骨動脈(手首の親指側)、総頸動脈(首の側面)、大腿動脈(鼠径部)、足背動脈(足背中央)など、緊急時に脈拍を確認する主要な動脈とその触知部位を合わせて覚える。