腰椎椎間板ヘルニアで陽性となるテストはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第52回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
腰椎椎間板ヘルニアは、椎間板が突出して脊髄神経根を圧迫することで、下肢への放散痛やしびれなどの神経症状を引き起こします。大神経伸張テスト(例:SLRテスト、FNSテスト)は、神経根が炎症や圧迫を受けている状態を評価するために行われ、神経を伸張する際に症状が再現されることで陽性と判断されます。これは腰椎椎間板ヘルニアにおける神経根刺激症状を検出するための重要な検査です。
選択肢ごとの解説
- 1. Apleyテストは、膝関節の半月板や側副靱帯損傷を評価するために用いられる検査です。正しくは:膝関節の半月板損傷や側副靱帯損傷の有無を確認する際に陽性となります。選びやすい理由:下肢の痛みを伴う疾患のため、下肢の評価法と混同しやすいかもしれません。混同注意:膝関節疾患の評価法
- 2. Patrickテスト(Faberテスト)は、股関節や仙腸関節の機能障害、特に炎症や変形を評価するために行われる検査です。正しくは:股関節や仙腸関節の病変、炎症、変形などが存在する場合に陽性となります。選びやすい理由:腰部や下肢に波及する痛みがあるため、腰椎疾患との関連を考えるかもしれませんが、直接的な診断テストではありません。混同注意:股関節疾患、仙腸関節疾患の評価法
- 3. Thomasテストは、股関節屈筋群(特に腸腰筋)の拘縮や短縮を評価する検査であり、腰椎椎間板ヘルニアを直接診断するものではありません。正しくは:股関節屈筋群の短縮や拘縮が存在する場合に陽性となります。選びやすい理由:腰椎前弯の増強や姿勢の変化と関連するため、腰部疾患との関連を考えるかもしれませんが、直接的な診断テストではありません。混同注意:股関節屈曲拘縮の評価法
- 4. McMurrayテストは、膝関節の半月板損傷、特に内側半月板や外側半月板の損傷を評価するために用いられる検査です。正しくは:膝関節の半月板損傷が存在する場合に陽性となります。選びやすい理由:下肢の痛みを伴う疾患のため、下肢の評価法と混同しやすいかもしれません。混同注意:膝関節疾患の評価法
- 5. 正解。腰椎椎間板ヘルニアでは、突出した椎間板が神経根を圧迫することにより、神経症状(痛み、しびれなど)が生じます。大神経伸張テスト(ラセーグ徴候やSLRテストなど)は、これらの神経根の伸張刺激によって症状が誘発されるかを評価するもので、神経根の圧迫を示唆するため陽性となります。選びやすい理由:腰椎椎間板ヘルニアでは神経症状が主であるため、神経を伸張するテストが関連すると直感的に選びやすいでしょう。混同注意:神経学的検査全般
国試ポイント
腰椎椎間板ヘルニアの臨床診断において、神経学的所見として知覚・運動障害や反射異常の有無とともに、神経伸張テスト(特にラセーグ徴候やSLRテスト)の陽性所見が非常に重要であることを問う問題です。他の選択肢は、それぞれ膝関節や股関節、仙腸関節の疾患を評価するテストであり、鑑別診断の知識が問われています。
混同注意
脊椎疾患と股関節・膝関節疾患の鑑別が難しいことがあります。特に下肢に痛みを訴える疾患の場合、どのテストがどの部位の異常を評価するものかを正確に理解しておく必要があります。
次に同じ論点が出たら
今後、同様の論点が出題された場合、腰椎椎間板ヘルニアにおける神経学的所見の重要性や、各関節疾患の主要な理学検査法が正確に理解できているかを確認する必要があります。
関連知識
腰椎椎間板ヘルニアの症状(神経根症状、馬尾症候群)、鑑別疾患(脊柱管狭窄症、変形性股関節症、梨状筋症候群など)、その他の神経学的検査(筋力テスト、腱反射テスト、知覚テスト)、画像診断(MRIなど)についても関連付けて学習すると良いでしょう。