注意障害を評価する検査法はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第61回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
CAT(標準注意検査法)は、選択性注意、持続性注意、転換性注意、分配性注意といった注意機能の各側面を総合的に評価するために用いられる代表的な検査です。他の選択肢は、それぞれ半側空間無視(BIT)、記憶障害(RBMT)、失語症(SLTA)、視覚失認(VPTA)を主な評価対象とする検査であり、注意障害全般を評価するものではありません。
選択肢ごとの解説
- 1. BIT(Behavioural Inattention Test)は、半側空間無視という特定の視空間性注意の障害を評価する検査です。正しくは:半側空間無視を評価する検査である。選びやすい理由:「Inattention」という言葉が名称に含まれているため、注意障害全般と関連があるように見えやすいですが、これは半側空間無視に特化したものです。混同注意:一般的な注意障害の評価法と、特定の注意障害(半側空間無視)の評価法。
- 2. 正解。CAT(Clinical Assessment for Attention)は、選択性注意、持続性注意、転換性注意、分配性注意といった多岐にわたる注意機能を総合的に評価するために開発された標準的な検査です。
- 3. RBMT(Rivermead Behavioural Memory Test)は、日常生活場面における記憶障害の有無や程度を評価する検査です。正しくは:日常生活における記憶機能を評価する検査である。選びやすい理由:高次脳機能障害の評価としてよく知られており、注意機能と記憶機能は相互に関連するため、混同しやすいです。混同注意:記憶障害の評価法と注意障害の評価法。
- 4. SLTA(Standard Language Test of Aphasia)は、失語症の有無、種類、重症度を評価するための検査です。正しくは:失語症の有無やタイプ、重症度を評価する検査である。選びやすい理由:高次脳機能障害の主要な評価法の一つとして広く知られているため、選択肢に挙がると選びやすいかもしれません。混同注意:失語症の評価法と注意障害の評価法。
- 5. VPTA(Visual Perception Test for Agnosia)は、視覚失認の有無や種類を評価する検査であり、視覚的な情報処理に問題がないかを調べます。正しくは:視覚失認の有無や種類を評価する検査である。選びやすい理由:知覚に関する検査であるため、注意機能と混同しやすいですが、失認は情報の認識・理解に関する障害であり、注意機能とは異なります。混同注意:視覚失認の評価法と注意障害の評価法。
国試ポイント
この問題は、注意障害を含む高次脳機能障害の各症状に対応する代表的な評価法について問うものです。各検査法の正式名称(略語の意味)、評価対象となる高次脳機能、そしてその特徴を正確に理解しているかが重要となります。特に、名称の一部だけを見て安易に判断しない注意が必要です。
混同注意
高次脳機能障害の評価法は多数存在し、名称が似ていたり、評価領域が重複したりするものもあります。それぞれの検査が主として何を評価するのかを明確に区別することが重要です。例えば、注意機能全般を評価する検査と、特定の注意障害(半側空間無視など)を評価する検査の違いを理解する必要があります。
次に同じ論点が出たら
次に類似の論点が出題された場合、まず問題文が「注意障害」のどの側面を問うているのか、あるいは「高次脳機能障害」全般のどの症状に焦点を当てているのかを確認します。その後、選択肢に挙げられている各検査法の正式名称と、その検査が主に評価する高次脳機能障害の種類を照合して判断します。特に紛らわしい名称や、複数の機能に関わる検査には注意が必要です。
関連知識
注意機能の分類(選択性注意、持続性注意、転換性注意、分配性注意など)、その他の高次脳機能障害(記憶障害、失語症、半側空間無視、失行、失認、遂行機能障害など)の定義と代表的な評価法、各評価法の実施方法や解釈の基本について学習しておくことが望ましいです。