関節可動域測定法〈日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学会基準による〉の基本軸と移動軸で正しいのはどれか。2つ選べ。
画像の選択肢を選ぶと答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第56回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・3番
解説
選択肢2の頭部回旋は、基本軸が両眼を結ぶ線、移動軸が鼻梁と後頭結節を結ぶ線で測定され、図の通り正しい。選択肢3の前腕回内は、基本軸が上腕骨と平行な線、移動軸が手掌を測定面とする線で測定され、図の通り正しい。
選択肢ごとの解説
- 1. 肩内転の基本軸は体幹正中線に平行な線、移動軸は上腕骨に平行な線である。図では基本軸が肩峰を結ぶ線として描かれており誤りである。正しくは:肩内転の基本軸は体幹正中線に平行な線、移動軸は上腕骨に平行な線である。選びやすい理由:肩関節の運動であるため、体幹の基準線を使用する点では合っていると誤解しやすいため。混同注意:肩関節の内転と内旋の測定方法、特に基本軸の解釈を混同しやすい。
- 2. 正解。頭部回旋の基本軸は両眼を結ぶ線に平行な線、移動軸は鼻梁と後頭結節を結ぶ線で測定され、図の通り正しい。混同注意:頸部の屈曲・伸展、側屈の測定方法と混同しやすい。
- 3. 正解。前腕回内の基本軸は上腕骨に平行な線、移動軸は手掌を測定面とする線で測定され、図の通り正しい。混同注意:前腕回外、手関節の屈曲・伸展・橈屈・尺屈の測定方法と混同しやすい。
- 4. 足部外転の基本軸は第2中足骨の延長線、移動軸は第2中足骨に平行な線である。図では基本軸が脛骨に平行な線、移動軸が第1中足骨の延長線として描かれており誤りである。正しくは:足部外転の基本軸は第2中足骨の延長線、移動軸は第2中足骨に平行な線である。選びやすい理由:足部の運動であり、足部に沿った線が基本軸であると誤解しやすいため。混同注意:足部の内転・外転、内がえし・外がえしの測定方法を混同しやすい。
- 5. 膝伸展の基本軸は大腿骨外側中央線、移動軸は腓骨頭と外果を結ぶ線である。図では基本軸が大腿骨に平行な線、移動軸が下腿骨に平行な線として描かれているが、正確な部位が異なり、特に移動軸は外果を通るべきであるため誤りである。正しくは:膝伸展の基本軸は大腿骨外側中央線、移動軸は腓骨頭と外果を結ぶ線である。選びやすい理由:大腿と下腿の骨軸を基準としている点では合っているように見えるが、正確なランドマークが異なるため誤解しやすい。混同注意:膝関節の屈曲、股関節の伸展の測定方法と混同しやすい。
国試ポイント
関節可動域測定法における各関節の基本軸と移動軸、そして測定姿勢と測定肢位を正確に理解し、図から読み取る能力が問われる。
混同注意
各関節の測定肢位、基本軸、移動軸、さらには測定値とそれに対応する運動方向(屈曲、伸展、内転、外転、回旋など)を混同しやすい。特に、同名運動でも関節によって測定法が異なる場合があるため注意が必要。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が出題された場合、まず図がどの関節の、どの運動を示しているかを確認する。次に、その運動の基本軸と移動軸が、基準に基づいて描かれているかを詳細に確認して判断する。
関連知識
日本整形外科学会・日本リハビリテーション医学会基準による関節可動域測定法は、国際的に標準化された方法であり、理学療法士・作業療法士の国家試験では必須の知識である。各関節の標準的な可動域、および異常値の判断基準も合わせて覚える。