悪性腫瘍の合併がない初発の皮膚筋炎で、死因となる頻度が最も高い合併症はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第56回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
皮膚筋炎において、間質性肺炎は特に重要な合併症であり、急速進行性の場合には生命を脅かす主要な死因となります。悪性腫瘍を合併しないケースでも、肺病変の有無が予後を左右することが多いため、診断時からの適切な評価と管理が求められます。
選択肢ごとの解説
- 1. 皮膚筋炎で肝不全を死因とする頻度は高くないです。肝機能障害が見られることはありますが、直接的な主要な死因とはなりにくいです。正しくは:皮膚筋炎における主要な死因ではありません。選びやすい理由:臓器障害全般を考える際に選択肢に入りやすいが、頻度が最も高いわけではない。混同注意:他の自己免疫疾患では肝臓が障害されることもあるため、誤って選択しがち。
- 2. 皮膚筋炎で腎不全を死因とする頻度は高くないです。腎臓の合併症は他の膠原病と比較して稀とされています。正しくは:皮膚筋炎における主要な死因ではありません。選びやすい理由:多臓器不全の一部として腎臓が障害されることはあり、選択肢になりうる。混同注意:SLEなど他の膠原病で腎障害が重要な合併症であることから、混同しやすい。
- 3. 皮膚筋炎では心筋炎や不整脈などの心臓合併症は起こりえますが、心筋梗塞が最も頻度の高い死因となるわけではありません。炎症による心筋障害はみられますが、梗塞が主たる死因ではないです。正しくは:皮膚筋炎における最も頻度の高い死因ではありません。心合併症自体は起こりうるが、心筋梗塞が主たる死因となる頻度は低い。選びやすい理由:心臓の合併症は重篤なイメージがあり、死因として選択されやすい。混同注意:心臓の機能障害は重篤な症状を引き起こすため、最も高い死因と考えがち。
- 4. 正解。悪性腫瘍を伴わない皮膚筋炎において、間質性肺炎は最も頻繁に死亡原因となる合併症として知られています。特に急速進行性の間質性肺炎は生命予後を大きく左右します。正しくは:この選択肢は正しいです。選びやすい理由:他の合併症も重篤に見えるため、迷う可能性がある。混同注意:皮膚筋炎という病名から皮膚や筋肉の症状に注目しがちで、肺の合併症を見落とすことがある。
- 5. ステロイドミオパチーは、皮膚筋炎の治療に用いられるステロイド薬の副作用として生じる筋肉の弱化です。これは死因となることは非常に稀であり、通常は治療法を調整することで改善が見込まれます。正しくは:治療薬の副作用であり、直接的な死因となることは稀です。選びやすい理由:「ミオパチー」という言葉から皮膚筋炎に関連する症状と誤解しやすい。ステロイド治療が長期に及ぶため、その副作用も重篤と捉えがち。混同注意:皮膚筋炎自体が筋炎を特徴とするため、ステロイドによるミオパチーを病態の一部と誤認したり、重篤な合併症と考えがち。
国試ポイント
皮膚筋炎における主要な合併症と、それぞれの重症度・死亡リスクについて理解しているかが問われる問題です。特に膠原病関連の間質性肺炎の重要性を把握しておく必要があります。
混同注意
皮膚筋炎の病名から筋肉や皮膚の症状に意識が向きがちですが、肺や心臓などの内臓合併症が予後を大きく左右することを理解しておく必要があります。特にステロイドミオパチーは治療薬の副作用であるため、病態そのものと混同しないように注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
この知識を基に、皮膚筋炎患者の初期評価で呼吸機能検査や胸部画像検査の重要性を判断できるようになることが期待されます。
関連知識
皮膚筋炎の間質性肺炎は、抗MDA5抗体陽性例で特に急速進行性かつ重篤になる傾向があります。また、抗Jo-1抗体陽性例でも間質性肺炎を高頻度に合併することが知られています。