関節可動域測定法(日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学会基準による)における参考可動域角度が最も大きいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第57回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
日本整形外科学会・日本リハビリテーション医学会基準における参考可動域角度は、頸部屈曲60°、肩内旋80°、母指橈側外転60°、股内旋40°です。選択肢3の肩甲帯屈曲は関節可動域測定の項目として適切ではありません。したがって、最も大きいのは肩内旋の80°です。
選択肢ごとの解説
- 1. 頸部屈曲の参考可動域角度は60°であり、他の選択肢と比べて最大ではありません。正しくは:頸部屈曲の参考可動域角度は60°です。選びやすい理由:頸部の動きは日常生活でよく使うため、大きく感じられるかもしれませんが、基準値としては最大ではありません。混同注意:頸部の伸展や回旋など、他の頸部可動域と混同する可能性があります。
- 2. 正解。肩内旋の参考可動域角度は80°であり、提示された選択肢の中で最も大きな値です。基準では肩関節は屈曲・伸展、外転・内転、内旋・外旋の6方向で評価され、そのうち内旋と外旋は80°とされています。
- 3. 肩甲帯は関節ではなく、肩甲骨の動きを指すため、日本整形外科学会・日本リハビリテーション医学会の基準による関節可動域測定の対象ではありません。この表現は適切ではありません。正しくは:肩甲帯は関節可動域測定の直接的な対象ではありません。肩甲骨の動き(挙上、下制、内転、外転など)は、肩関節の動きと連動して評価されます。選びやすい理由:肩関節の動きと混同しやすいですが、肩甲帯自体を単独で屈曲として測定することはありません。混同注意:肩関節の屈曲(前方挙上)や肩甲骨の動き(挙上・下制、外転・内転、上方回旋・下方回旋)と混同しやすいです。
- 4. 母指橈側外転(母指のCM関節、MP関節の橈側外転)の参考可動域角度は60°であり、選択肢の中で最大ではありません。正しくは:母指橈側外転の参考可動域角度は60°です。選びやすい理由:母指の動きは細かいですが、日常生活での使用頻度が高く、範囲が大きいと感じることがあります。混同注意:母指の他の動き(掌側外転、屈曲、伸展など)や、他の指の可動域と混同しやすいです。
- 5. 股内旋の参考可動域角度は40°であり、選択肢の中で最大ではありません。正しくは:股内旋の参考可動域角度は40°です。選びやすい理由:股関節は大きな関節であり、可動域も大きいという印象から、誤って選択する可能性があります。混同注意:股関節の他の動き(屈曲、伸展、外転、内転、外旋)と混同しやすいです。特に股関節の屈曲は可動域が大きいですが、内旋は異なります。
国試ポイント
関節可動域測定法における基準値の正確な知識、特に各関節の主要な動きの参考可動域角度を問う問題です。測定法の原則と、具体的な数値の両方が求められます。また、関節として測定対象とならない部位や動作を判別できるかも重要です。
混同注意
各関節の可動域の数値を混同しやすい点、特に似たような動作(例:屈曲と伸展、内旋と外旋)や、日常で大きく動くと感じる関節の数値が実際には最大ではない場合がある点。また、「肩甲帯屈曲」のように、基準にない不適切な用語選択肢に惑わされやすいです。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出題された場合、他の関節(例:肘関節、膝関節、足関節など)や他の方向(例:肩関節外転、股関節屈曲)の最大可動域を問われる可能性があります。また、小関節(指趾など)の可動域も出題範囲となり得ます。異常可動域や、疾患による可動域制限の評価方法と関連付けて出題される可能性もあります。
関連知識
日本整形外科学会・日本リハビリテーション医学会基準の関節可動域測定法(ROM-T)の全項目とその参考可動域角度。特に、上肢・下肢・体幹の主要関節の基準値は必須です。各関節の測定肢位や軸、動く方向なども理解しておく必要があります。