脳神経と支配筋の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第59回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・3番
解説
この問題では、脳神経とその具体的な支配筋の正確な知識が問われています。三叉神経は咀嚼筋群(咬筋、側頭筋など)を、顔面神経は顔面表情筋(広頸筋、眼輪筋など)を支配します。動眼神経は外眼筋と上眼瞼挙筋、舌咽神経は茎突咽頭筋、副神経は胸鎖乳突筋と僧帽筋をそれぞれ支配しており、選択肢1、4、5の組み合わせは誤りです。
選択肢ごとの解説
- 1. 動眼神経は主に眼球の動きを制御する外眼筋(上直筋、下直筋、内側直筋、下斜筋など)や上眼瞼挙筋を支配しますが、眼輪筋は顔面表情筋の一つであり、顔面神経によって支配されます。正しくは:眼輪筋は顔面神経によって支配されます。動眼神経は上眼瞼挙筋や、多くの外眼筋を支配します。選びやすい理由:「眼」という共通の部位名があるため、眼周囲の筋肉に関わる神経だと誤解しやすいかもしれません。混同注意:眼球運動に関わる動眼神経と、顔面表情筋を支配する顔面神経の区別が曖昧な場合に混同しやすいです。
- 2. 正解。三叉神経(特に下顎神経)は咀嚼筋群(咬筋、側頭筋、内側翼突筋、外側翼突筋)を支配しており、咬筋はその主要な筋肉の一つで、下顎を閉じる働きをします。
- 3. 正解。顔面神経は顔面表情筋の全てを支配しており、広頸筋もその一つです。広頸筋は頸部の皮下に存在する表情筋で、皮膚を引き下げるなどの動きに関与します。
- 4. 舌咽神経は嚥下に関わる茎突咽頭筋を支配し、舌の後方1/3の味覚や一般知覚を担いますが、舌の動きを司る舌筋(舌内筋および舌外筋)の運動支配は主に舌下神経が行います。正しくは:舌筋の運動は主に舌下神経によって支配されています。舌咽神経は茎突咽頭筋の運動、舌後方1/3の味覚と一般知覚、耳下腺の副交感神経支配などを行います。選びやすい理由:「舌」という名称から、舌の運動全般を司る神経だと誤解されやすいですが、舌咽神経は主に嚥下や味覚、知覚に関わります。混同注意:舌咽神経と舌下神経の機能、特に舌の運動支配と感覚・副交感神経支配の区別が混同しやすいポイントです。
- 5. 副神経は胸鎖乳突筋と僧帽筋という頸部および肩甲帯の筋肉の運動を支配します。側頭筋は咀嚼筋の一つであり、三叉神経によって支配されます。正しくは:副神経は胸鎖乳突筋と僧帽筋を支配しています。側頭筋は三叉神経(下顎神経)によって支配される咀嚼筋です。選びやすい理由:副神経は頸部の運動に関わるため、頭部や頸部の筋と広く関連があるように感じられるかもしれませんが、特定の支配筋は明確です。混同注意:副神経の支配筋(胸鎖乳突筋、僧帽筋)と三叉神経の支配筋(咬筋、側頭筋など)を混同する可能性があります。
国試ポイント
脳神経の名称と、それが支配する主な筋肉の組み合わせは、理学療法士国家試験で頻出の基本知識です。特に、運動神経としての機能を持つ脳神経(動眼神経、三叉神経、顔面神経、舌下神経、副神経など)の支配筋は確実に記憶しておく必要があります。複数選択形式であるため、曖昧な知識では正解を導き出しにくいです。
混同注意
脳神経の機能は多岐にわたるため、似たような名称の神経(例:舌咽神経と舌下神経)や、特定の部位(例:眼周囲の筋、舌の筋)に関わる複数の神経の役割を混同しやすいです。また、咀嚼筋と顔面表情筋、頸部筋の支配神経を明確に区別することが重要です。
次に同じ論点が出たら
次に同様の問題が出た場合、各脳神経の主要な運動支配筋を正確に記憶しているかを確認してください。特に、顔面表情、咀嚼、嚥下、舌の運動、頸部・肩甲帯の運動に関わる脳神経とその支配筋は優先的に覚えるべきです。
関連知識
脳神経12対それぞれの番号、名称、主な機能(運動、感覚、副交感神経支配)、そしてそれらが支配する具体的な臓器や筋肉、感覚領域について理解していることが重要です。脳神経麻痺時の症状や、それを評価する方法についても関連付けて学習すると良いでしょう。