反復拮抗運動障害の検査法はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第56回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
反復拮抗運動障害は、素早く交互に行う運動が円滑に行えない状態を指します。小脳機能障害の主要な症状の一つで、特に四肢の運動において顕著です。前腕回内外試験は、この反復拮抗運動障害を直接評価する検査であり、被験者に前腕の回内・回外を速く繰り返すよう指示し、その速さ、正確さ、リズムの異常を確認します。
選択肢ごとの解説
- 1. 線引き試験は、小脳障害における運動失調や協調運動障害、特に目標への到達における正確性の欠如(測定異常)を評価するのに用いられます。正しくは:線引き試験は、小脳性運動失調や測定異常の評価に用います。選びやすい理由:運動協調性に関連する検査であるため、選びやすいかもしれません。混同注意:反復拮抗運動障害と小脳性運動失調全体の評価法を混同する可能性があります。
- 2. 継ぎ足歩行(タンデム歩行)は、小脳性の体幹失調や平衡機能の障害を評価するために行われる検査です。正しくは:継ぎ足歩行は、体幹失調や平衡障害の評価に用います。選びやすい理由:歩行障害の評価法であるため、運動機能障害全体と結びつけてしまいがちです。混同注意:反復拮抗運動障害と平衡機能障害の評価を混同する可能性があります。
- 3. 片足立ち検査は、主に平衡機能の評価に用いられます。小脳障害による体幹失調や前庭機能障害の有無を確認する際に重要です。正しくは:片足立ち検査は、平衡機能の評価に用います。選びやすい理由:平衡感覚も運動機能の一部であるため、選択肢として考えやすいかもしれません。混同注意:反復拮抗運動障害と平衡機能の評価を混同する可能性があります。
- 4. 示指安耳朶試験(指鼻試験や指耳たぶ試験)は、小脳性運動失調における測定異常(目標に正確に到達できない)、運動分解(運動がスムーズに繋がらない)、共同運動障害(複数の関節運動の協調性欠如)などを評価する検査です。正しくは:示指安耳朶試験は、小脳性運動失調における測定異常や共同運動障害の評価に用います。選びやすい理由:小脳機能の評価法として広く知られているため、反復拮抗運動障害の評価法の一つとして誤解されやすいです。混同注意:反復拮抗運動障害の評価と、小脳性運動失調の他の側面(測定異常など)の評価を混同する可能性があります。
- 5. 正解。前腕回内外試験は、手や前腕を交互に素早く回内・回外させる運動であり、小脳障害によって生じる反復拮抗運動障害(拙劣運動、変調運動、拮抗失調症など)を評価するための典型的な検査法です。反復性が求められる動作の滑らかさや速さ、リズムが障害されます。
国試ポイント
小脳機能障害における様々な運動失調症状(測定異常、運動分解、共同運動障害、変調運動、反復拮抗運動障害、体幹失調など)とその評価法について、具体的な検査名と症状を結びつけて理解しているかが問われています。特に「反復拮抗運動障害」という特定の症状に焦点を当てた問題です。
混同注意
小脳性運動失調全般の検査法(指鼻試験、線引き試験など)と、反復拮抗運動障害に特化した検査法(前腕回内外試験、足踏み試験など)の区別が曖昧になりやすいです。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、他の小脳症状(例:測定異常)を問う問題が出題され、その際に適切な検査法(例:指鼻試験)を選択させる形式が考えられます。また、パーキンソン病における運動緩慢と小脳性運動失調を鑑別させる問題も出題される可能性があります。
関連知識
小脳機能障害の症状:測定異常(Dysmetria)、運動分解(Decomposition of movement)、共同運動障害(Dyssynergia)、反復拮抗運動障害(Dysdiadochokinesia)、変調運動(Dysrhythmia)、企図振戦(Intention tremor)、眼振(Nystagmus)、構音障害(Dysarthria)、体幹失調(Truncal ataxia)。それぞれの症状に対応する評価法を理解しておくことが重要です。