FIMについて正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第52回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・2番
解説
FIMの評価項目、特に運動項目と認知項目の具体的な内容を正確に理解しているかが問われています。選択肢1は排尿管理が運動項目に含まれることを、選択肢2は問題解決が認知項目に含まれることを示しており、これらはFIMの公式な項目分類と一致しています。その他の選択肢は、FIMの点数付けの原則(完全自立と修正自立の区別、全介助の点数、各カテゴリの合計点)に関する誤った記述です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。FIMの運動項目は13項目あり、その中にはセルフケア(食事、整容、清拭、更衣上、更衣下)、排泄(排尿管理、排便管理)、移乗(ベッド・椅子・車椅子、トイレ、浴槽・シャワー)、移動(歩行・車椅子、階段)が含まれており、排尿管理は運動項目の一部です。
- 2. 正解。FIMの認知項目は5項目あり、その中にはコミュニケーション(理解、表出)、社会的認知(社会的交流、問題解決、記憶)が含まれており、問題解決は認知項目の一部です。
- 3. FIMの認知項目は5項目です。各項目は7段階評価(1~7点)であり、完全自立は7点と評価されます。したがって、5項目すべてが完全自立の場合、合計得点は5項目 × 7点 = 35点となります。正しくは:認知機能の全項目で完全自立と評価された場合の合計得点は35点となります。選びやすい理由:FIMの合計点や項目数に関する知識があやふやな場合、数字の「42」という具体的な記述がそれらしく見えることがあります。FIMの合計点が126点であるため、その一部と誤解する可能性があります。混同注意:FIMの合計点(126点)や運動項目数(13項目)、認知項目数(5項目)と混同しやすいです。また、ADL評価スケールにおける満点や項目ごとの配点に関する知識が不確かな場合に誤りやすいです。
- 4. FIMでは、補装具や自助具を使用している場合、または動作に時間がかかる場合でも、介助なしで安全に動作を完了できれば「修正自立」(6点)と評価されます。完全自立(7点)は、補装具や自助具を一切使わずに、完全に自力で安全かつ妥当な時間内に動作を完了できる状態を指します。正しくは:補装具を使って介助なしで動作が自立していれば、修正自立と判断されます。選びやすい理由:「自立」という言葉の響きから、補装具を使っていても介助がなければ自立と捉えがちです。日常生活での「自立」のイメージとFIMの厳密な定義との乖離で誤解しやすいです。混同注意:FIMの評価基準における「完全自立(7点)」と「修正自立(6点)」の区別と混同しやすいです。特に、補装具使用の有無がこの2つの評価レベルを分ける重要なポイントとなります。
- 5. FIMでは、全介助(完全に介助が必要な状態)と評価された場合、各項目は1点と評価されます。したがって、全18項目(運動項目13+認知項目5)が全介助の場合、合計得点は18項目 × 1点 = 18点となります。FIMの最低点は0点ではなく18点です。正しくは:すべての評価項目が全介助と判断された場合、合計評価点は18点となります。選びやすい理由:一般的な採点基準で「全介助=0点」と直感的に考えがちですが、FIMは最低点が1点であるため誤りです。点数範囲の解釈を誤りやすいです。混同注意:FIMの採点基準における最低点(1点)と、一般的なテストなどで用いられる「0点」という評価を混同しやすいです。また、項目数と最低点に関する正確な知識がない場合に誤りやすいです。
国試ポイント
FIMの評価項目(運動・認知)、各項目の具体的な内容、そして評価点(特に完全自立、修正自立、全介助の定義と点数)に関する知識を問う問題です。基本的な概念と細部まで正確に覚えているかが重要です。複数の正答を選ぶ形式で、FIMの多角的な知識を要求しています。
混同注意
FIMの運動項目と認知項目の具体的な分類、完全自立(7点)と修正自立(6点)の厳密な違い(補装具の有無など)、全介助(1点)と0点との区別、そして各カテゴリの合計点や全体の合計点です。
次に同じ論点が出たら
今後FIMに関する問題が出題される場合、各評価項目(セルフケア、排泄、移乗、移動、コミュニケーション、社会的認知)の具体的な内容、各得点段階(1点〜7点)の評価基準のより詳細な理解、FIMの得点変化による改善度の判定、小児版FIM(WeeFIM)との違いなどが問われる可能性があります。
関連知識
FIMは日常生活活動(ADL)の評価スケールとして広く用いられており、その目的、評価対象、評価方法、および信頼性・妥当性についても理解しておく必要があります。また、類似のADL評価スケール(BI、Barthel Indexなど)との比較も重要です。