Danielsらの徒手筋力テストで、検査する筋の段階と測定肢位の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第52回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3・5番
解説
Danielsらの徒手筋力テストでは、大腿四頭筋の段階3は座位で、下腿三頭筋の段階2は背臥位で行います(公式正答3・5)。腸腰筋の段階3は側臥位ではなく座位、中殿筋の段階1は腹臥位ではなく背臥位で触診し、前脛骨筋の段階4は立位ではなく座位で行います。
選択肢ごとの解説
- 1. 腸腰筋の段階3は座位で、重力に抗して股関節を屈曲させて評価します。側臥位は段階2で用いる肢位です。正しくは:腸腰筋のグレード3(Fair):座位選びやすい理由:腸腰筋は股関節屈筋であり、側臥位でも一部の筋活動は評価できるため、誤って選択しがちです。混同注意:重力排除位での評価(PoorやTrace)と、重力に抗する評価(Fair以上)の姿勢の違いを混同しやすいです。
- 2. 中殿筋の段階1は、背臥位で股関節外転時の筋の収縮を触診して評価します。腹臥位ではありません。正しくは:中殿筋のグレード3(Fair):側臥位選びやすい理由:腹臥位での股関節伸展や外旋筋の評価と混同する可能性があります。混同注意:中殿筋のMMTにおける適切な体位(側臥位)と、他の殿筋群のMMT体位(腹臥位など)を混同しやすいです。
- 3. 正解。大腿四頭筋の段階3は、座位で重力に抗して膝関節を完全伸展できるかを評価します。
- 4. 前脛骨筋の段階4は座位で、足関節背屈・内反位で抵抗を加えて評価します。立位ではありません。正しくは:前脛骨筋のグレード3(Fair):座位選びやすい理由:立位で足関節の運動が行われる場面が多いため、立位での評価も可能と誤解しやすいです。混同注意:機能的な動作での筋活動と、MMTによる単一筋の評価肢位を混同しやすいです。
- 5. 正解。下腿三頭筋の段階2は背臥位で評価する方法が用いられ、正しい組合せです(公式正答)。
国試ポイント
徒手筋力テスト(MMT)において、特定の筋のグレード3(Fair、重力に抗する運動)を評価する際の標準的な測定肢位について問う問題です。各筋の解剖学的特徴、作用、そして重力の影響を考慮した適切な肢位を正確に理解しているかが試されます。
混同注意
MMTの重力排除位(グレード2以下)での測定肢位と、重力に抗する肢位(グレード3以上)での測定肢位を混同しやすい。また、個々の筋肉の作用と、その作用を最大限に引き出し、かつ他の筋の代償を最小限にするための最適な体位を覚えることが重要です。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出た場合、主要な各筋(特に股関節、膝関節、足関節周囲の筋)について、グレード3(Fair)の測定肢位を正確に確認し、なぜその肢位が適切なのかを重力との関係で説明できるかを確認すると良いでしょう。また、グレード2以下の重力排除位の肢位も合わせて復習することが推奨されます。
関連知識
DanielsらのMMTの基本的な原則(重力の影響、抵抗の加え方、代償運動の防止)、各主要筋の起始・停止・作用、および各グレード(0〜5)の定義。