65歳以上の要介護者または要支援の認定を受けた人で介護が必要となった原因の割合(平成28年度国民生活基礎調査)が最も高いのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第56回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
平成28年度国民生活基礎調査において、65歳以上の要介護・要支援認定を受けた者が介護を必要とした主な原因の最も高い割合を占めるのは「認知症」です。これは国の公式統計データに基づいた知識であり、理学療法士として知っておくべき基本的な情報です。
選択肢ごとの解説
- 1. 糖尿病自体が直接的な介護の原因となる割合は、認知症や脳血管疾患、運動器疾患に比べて低いです。合併症(例:神経障害、腎症、網膜症)が進行すると間接的に介護が必要となることはありますが、主要な直接原因としては挙げられません。正しくは:糖尿病は介護の主要な原因ではありません。選びやすい理由:生活習慣病の一つであり、患者数も多いため、介護の原因としても多いと誤解する可能性があります。混同注意:他の生活習慣病、特に脳血管疾患との混同。脳血管疾患は糖尿病がリスク因子の一つですが、直接的な原因とは異なります。
- 2. 正解。平成28年度国民生活基礎調査によると、65歳以上の要介護者・要支援者において、介護が必要となった主な原因の第1位は認知症です。思考力、判断力、記憶力の低下により、日常生活を送ることが困難になるため、介護が必要となります。
- 3. 関節疾患(変形性関節症など)は、疼痛や可動域制限により歩行や日常生活動作が困難となり、介護が必要となる重要な原因の一つですが、平成28年度のデータでは認知症よりも割合が低いです。一般的に原因の第3位または第4位に位置します(骨折・転倒と前後することがあります)。正しくは:関節疾患は介護の主要な原因の一つですが、認知症より割合は低いです。選びやすい理由:運動器疾患は介護の大きな原因であるため、これを選びやすいですが、認知症が最も高いことを知らないと誤りやすいです。混同注意:骨折・転倒との混同。どちらも運動器系の問題であり、介護原因の上位に来ますが、異なる疾患群です。
- 4. 骨折・転倒は、高齢者が介護を必要とする原因として非常に重要であり、上位に位置しますが、平成28年度のデータでは認知症の割合が最も高いです。骨折・転倒は一般的に原因の第3位または第4位に位置します(関節疾患と前後することがあります)。正しくは:骨折・転倒は介護の主要な原因の一つですが、認知症より割合は低いです。選びやすい理由:高齢者のQOLを大きく低下させる要因であり、リハビリテーションの対象としても頻繁に出てくるため、最も多いと誤解しやすいです。混同注意:脳血管疾患や関節疾患との混同。これらも介護原因の上位を占めるため、どれが一番多いか混乱しやすいです。
- 5. 高齢による衰弱(フレイル、サルコペニアなど)も介護が必要となる原因ですが、平成28年度のデータでは認知症よりも割合は低いです。複数要因が複合的に関与している場合も多く、一つの独立した原因として認知症ほど上位にはきません。近年注目されている概念ではありますが、統計上は認知症が優位です。正しくは:高齢による衰弱は介護の原因の一つですが、認知症より割合は低いです。選びやすい理由:漠然とした「老い」のイメージから、介護原因として最も普遍的だと感じる可能性があります。混同注意:特定の疾患ではなく、複合的な状態像であるため、脳血管疾患や運動器疾患といった具体的な疾患群との比較が難しい点で混乱する可能性があります。
国試ポイント
高齢者が介護を必要とする主な原因に関する統計データ(国民生活基礎調査など)は、頻繁に問われる重要ポイントです。特に上位の項目(認知症、脳血管疾患、高齢による衰弱、骨折・転倒、関節疾患など)とその順位を正確に記憶しておく必要があります。年度によって順位が変動することもあるため、最新の傾向を把握することも大切です。
混同注意
脳血管疾患、骨折・転倒、関節疾患、高齢による衰弱など、いずれも介護原因の上位に来る項目であるため、どれが一番多いかを混同しやすいです。特に脳血管疾患と認知症、運動器疾患(骨折・転倒、関節疾患)との順位の入れ替わりが国家試験で狙われやすいポイントです。
次に同じ論点が出たら
今後、同じ論点が出題された場合、最新の国民生活基礎調査(または介護保険事業状況報告)のデータにおける、要介護・要支援の主な原因の順位を正確に把握しているかを確認しましょう。特に1位、2位、3位の項目とその割合を意識して学習を進めてください。
関連知識
国民生活基礎調査、要介護認定、フレイル、サルコペニア、脳血管疾患、運動器疾患(骨折、関節疾患)。