帯状疱疹で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第54回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
帯状疱疹後の神経痛(PHN)は、帯状疱疹に特徴的な合併症であり、その主な症状の一つにアロディニアがあります。アロディニアとは、通常は痛みを感じないような弱い刺激(触覚、軽度な温度変化など)に対して、痛みを感じる状態を指します。PHNでは、神経の損傷により感覚経路が過敏になり、この異痛症がしばしば出現します。
選択肢ごとの解説
- 1. 帯状疱疹の発疹は、通常、片側の神経支配領域に沿って帯状に現れ、左右非対称性が特徴です。正しくは:発疹は体の片側に帯状にみられる。選びやすい理由:他の皮膚疾患で左右対称性のものがあるため、混同しやすいかもしれません。混同注意:麻疹や風疹などの全身性発疹を伴う疾患。
- 2. 帯状疱疹は水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)の再活性化によって発症します。初回感染(水痘)後、ウイルスは神経節に潜伏し、何十年も経過してから免疫力の低下などをきっかけに発症するため、感染後数日で発症するわけではありません。正しくは:水痘ウイルスに感染後、長い潜伏期間を経て免疫低下により発症する。選びやすい理由:一般的な急性感染症の経過と混同しやすいかもしれません。混同注意:インフルエンザや一般的なウイルス感染症の潜伏期間。
- 3. Koplik斑は麻疹(はしか)に特有の口腔内所見であり、帯状疱疹では出現しません。正しくは:Koplik斑は麻疹の症状である。選びやすい理由:発疹を伴うウイルス性疾患である点で、別の疾患の症状と混同する可能性があります。混同注意:麻疹、風疹などのウイルス性発疹症。
- 4. 正解。帯状疱疹後の神経痛(PHN)では、通常は痛みを感じないような軽い刺激(衣服の摩擦など)でも強い痛みを感じるアロディニアを高頻度で伴います。これは帯状疱疹の特徴的な症状の一つです。正しくは:アロディニアは帯状疱疹後神経痛の代表的な症状である。選びやすい理由:アロディニアという専門用語を知らないと選びにくいかもしれませんが、帯状疱疹の痛みは非常に特徴的です。混同注意:他の神経因性疼痛。
- 5. 帯状絞扼感は、主に脊髄疾患(例:脊髄腫瘍、脊髄炎、多発性硬化症など)によって引き起こされる感覚異常であり、帯状疱疹の典型的な症状ではありません。帯状疱疹は痛みや灼熱感が主です。正しくは:帯状絞扼感は、主に脊髄疾患でみられる症状である。選びやすい理由:帯状という言葉が共通するため、帯状疱疹と関連があるように錯覚しやすいかもしれません。しかし、これは主に感覚障害の一種で、帯状疱疹の主要な症状とは異なります。混同注意:脊髄疾患による感覚異常。
国試ポイント
帯状疱疹の症状、特に合併症である帯状疱疹後神経痛の主要な特徴について理解しているかを問う問題です。他の疾患の典型症状との鑑別も重要です。病態生理学的知識も求められます。
混同注意
他のウイルス性発疹症(麻疹など)の症状、他の神経疾患による感覚異常(脊髄疾患による帯状絞扼感、糖尿病性神経障害など)と混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出題された場合、帯状疱疹の初期症状、重症度分類、治療薬、予防(ワクチン)についても確認が必要です。また、高齢者や免疫抑制状態の患者における特徴的な症状や合併症にも着目すると良いでしょう。
関連知識
帯状疱疹の病因(水痘・帯状疱疹ウイルスの再活性化)、潜伏期間、発疹の分布(片側性、神経支配領域)、急性期の疼痛、帯状疱疹後神経痛(PHN)の発症機序と症状(痛み、掻痒感、アロディニア)、治療法(抗ウイルス薬、鎮痛薬、神経ブロックなど)。