法律とその規定内容の組合せで誤っているのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第56回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
介護保険法は、高齢者の介護を社会全体で支えることを目的とした法律であり、要介護者等に対する介護サービスの提供や保険給付を定めています。義肢の給付は、一般的に身体障害者福祉法や労災保険法、健康保険法などの対象となり、介護保険法の主な内容とは異なります。介護保険法では福祉用具貸与の対象となる福祉用具はありますが、義肢は含まれません。
選択肢ごとの解説
- 1. 医療法は、医療を提供する体制の確保を図り、国民の健康の保持に寄与することを目的としており、患者への説明と同意(インフォームドコンセント)は医療倫理の根幹であり、医療法で間接的に規定され、医療行為の基本原則として位置づけられています。直接的な文言はなくとも、医療機関の義務として解釈されます。選びやすい理由:インフォームドコンセントという言葉が直接条文にないため、誤りと判断してしまう可能性があります。混同注意:患者の権利に関する法規や、医師法などの個別法規。
- 2. 正解。介護保険法は、要介護者・要支援者の自立支援や介護サービスの提供を目的としています。義肢の給付は主に身体障害者福祉法や健康保険法、労災保険法などの補装具費支給制度の対象であり、介護保険法の主要な給付内容ではありません。正しくは:義肢の給付は身体障害者福祉法や健康保険法、労災保険法などが定める主な内容である。選びやすい理由:高齢者が義肢を使用することも多いため、介護保険の対象と誤解しやすいです。介護保険法には福祉用具貸与がありますが、義肢は補装具であり区別されます。混同注意:身体障害者福祉法、健康保険法、労災保険法、介護保険法における福祉用具貸与。
- 3. 健康増進法は、国民の健康の増進に関する基本的な事項を定めることにより、国民保健の向上を図ることを目的としています。がん検診を含む保健事業の実施に関する事項が定められており、市町村は健康増進計画に基づいてがん検診等を実施することが努力義務とされています。選びやすい理由:がん検診は医療行為でもあるため、医療法などと混同する可能性があります。混同注意:医療法、がん対策基本法。
- 4. バリアフリー新法(高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律)は、高齢者、障害者等が公共交通機関や建築物、道路等を円滑に利用できるよう、施設整備を促進することを目的としています。車椅子使用者用の駐車場確保は、この法律に基づく整備基準や誘導基準の具体的な内容に含まれます。選びやすい理由:名称が長く、具体的な内容まで把握していないと判断に迷うことがあります。混同注意:都市計画法、建築基準法など。
- 5. 障害者総合支援法(障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律)は、障害者の日常生活および社会生活を総合的に支援することを目的としており、自立生活援助はそのサービスの一つです。障害者の地域での自立した生活を支援するためのサービス体系を定めています。選びやすい理由:サービスの種類が多く、他のサービスと混同する可能性があります。混同注意:旧障害者自立支援法、介護保険法における高齢者向けサービス。
国試ポイント
日本の医療・福祉関連法規の目的と主な内容を正確に覚えること。特に各法律の管轄範囲と提供されるサービスの種類を理解する。
混同注意
介護保険法と身体障害者福祉法、医療保険法など、対象者やサービス内容が異なる法律との混同に注意が必要です。特に福祉用具と補装具の違いを明確にする必要があります。
次に同じ論点が出たら
今後、同様の問題が出た際には、各法律が「誰を対象に」「どのような目的で」「どのようなサービス(給付)を定めるか」を具体的に照らし合わせて判断します。
関連知識
身体障害者福祉法は、身体に障害のある方に対し、その障害を除去・軽減したり、日常生活を円滑にしたりするために必要な医療・福祉サービスや補装具の交付などを定めています。義肢は通常、この補装具に該当します。また、健康保険法においても、治療用装具として義肢の一部が療養費の対象となる場合があります。