腎臓について正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第57回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
腎臓は内分泌臓器としての機能も持ち、赤血球産生を刺激するエリスロポエチンや、血圧調節に関わるレニンなどを分泌します。エリスロポエチン分泌は腎臓の主要な内分泌機能の一つであり、腎不全ではこの分泌が低下し、腎性貧血を引き起こすことが知られています。
選択肢ごとの解説
- 1. 腎錐体は腎髄質を構成する主要な部分であり、腎皮質には位置しません。正しくは:腎錐体は腎髄質に位置する。選びやすい理由:腎臓の構造に関する基本的な知識なので、腎皮質と腎髄質の区別が曖昧だと誤って選択しやすい。混同注意:腎臓全体の構造(皮質、髄質)と、その中に含まれる具体的な構造物(腎錐体、腎小体、集合管など)の位置関係を混同しやすい。
- 2. 成人における片側の腎臓の重さは通常約120〜150gです。300gは大幅に重すぎます。正しくは:片方の腎臓の平均的な重さは約120〜150gである。選びやすい理由:臓器のサイズや重さに関する知識は漠然としていると誤解しやすい。具体的な数値なので、少し間違っていても正しいように感じてしまう可能性がある。混同注意:他の臓器の重さ(例:肝臓約1200-1500g、脾臓約100-200g)と混同したり、両側の合計と片側を混同したりすることがある。
- 3. 正解。腎臓は、赤血球の産生を促進するホルモンであるエリスロポエチンを分泌します。これは腎臓の内分泌機能の一つです。選びやすい理由:腎臓の多様な機能(排泄、内分泌、代謝など)の中で、特に内分泌機能として重要な役割を果たすため、知識が明確であれば選びやすい選択肢です。混同注意:腎臓の他の内分泌機能(レニン分泌など)や、他の臓器が分泌するホルモンと混同する可能性は低いですが、腎臓の機能全体が曖昧な場合、見過ごされやすいことがあります。
- 4. 一般的に、左腎は肝臓の存在により右腎よりもわずかに高い位置(約1.5〜2cm程度)にあります。正しくは:左腎は右腎よりもわずかに高い位置にある。選びやすい理由:左右の腎臓の位置関係は解剖学的な知識として重要ですが、どちらが高いか低いか、具体的な数値(約1.5cm)が提示されると、その数値自体が正しいかのように思わせやすい。左右の差がわずかなため、記憶があいまいだと迷いやすい。混同注意:肝臓の存在が右腎を押し下げるため、右腎が左腎より低いと覚えている場合、逆の記述に惑わされやすい。
- 5. 安静時において、腎臓に流れる血液量は心拍出量の約20〜25%を占め、非常に多いのが特徴です。5%は少なすぎます。正しくは:安静時の腎臓への血流は、心臓から拍出される血液総量の約20〜25%である。選びやすい理由:具体的な数値が提示されるため、正確な数値を覚えていないと判断が難しい。腎臓が多くの血液を処理する臓器であることは知っていても、その割合の正確な数値が記憶から抜け落ちていると、5%という数値に引っかかりやすい。混同注意:他の臓器への血流割合(例:脳約15%、肝臓約25%、骨格筋約15-20%)と混同したり、全体の中での腎臓の役割の大きさを見誤ったりしやすい。
国試ポイント
本問題は、腎臓の基本的な解剖学的位置、形態、生理機能(特に内分泌機能と血流に関する数値)について問う問題です。多岐にわたる腎臓の機能の中でも、特にホルモン分泌の側面が選択肢として含まれています。国試では、特定の臓器の複数の側面(解剖、生理、病理、理学療法との関連)を横断的に問う形式が頻繁に出題されます。
混同注意
腎臓の構造(皮質と髄質、腎錐体)、左右の腎臓の高さ、臓器の重量、そして各種臓器への血流分配率といった、細かな数値や位置関係に関する知識が混同されやすいポイントです。特にエリスロポエチンの分泌機能は、レニンやビタミンD活性化といった他の内分泌機能と並び、腎臓の重要な生理機能として正確に理解しておく必要があります。
次に同じ論点が出たら
この論点が出題された場合、次に確認すべきは、腎臓の他の内分泌機能(レニン、活性型ビタミンD)、腎機能検査の指標(クレアチニン、eGFRなど)、そして腎疾患(慢性腎臓病、腎不全など)がこれらの機能に与える影響です。また、腎臓の微細構造(ネフロンの構成要素とその機能)も重要です。
関連知識
腎臓の主な機能には、老廃物の排泄、体液量・電解質バランスの調節、酸塩基平衡の維持、血圧調節(レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系)、赤血球産生促進(エリスロポエチン)、ビタミンDの活性化などがあります。解剖学的には、腎臓は後腹膜腔に位置し、右腎は肝臓により左腎よりやや下位にあります。腎血流は心拍出量の約20〜25%と、体重あたりの比率では非常に高いのが特徴です。