関節可動域の改善を主な目的とするのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第56回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3・5番
解説
Codman体操は肩関節の重力による振り子運動で可動域を改善し、McKenzie体操は脊椎の反復運動で可動域と痛みを改善します。他の体操は、それぞれ足関節骨折後の機能回復、末梢血管疾患の血行改善、運動失調の協調性改善が主な目的です。
選択肢ごとの解説
- 1. Böhler体操は、足関節の骨折後のアライメント維持や機能回復を目的としますが、関節可動域の改善が主目的ではありません。正しくは:この体操は、骨折後の早期荷重や筋力維持を重視することが多いです。選びやすい理由:足関節の運動療法として知られているため、関節可動域訓練と混同されやすいかもしれません。混同注意:他の足関節の可動域訓練と混同されることがあります。
- 2. Buerger-Allen体操は、末梢血管疾患患者の血行改善を主な目的とした運動です。正しくは:虚血部位への血液供給促進や側副血行路の発達を目的とします。選びやすい理由:体操という名称から、一般的な運動療法と誤解される可能性があります。混同注意:整形外科疾患の運動療法と混同されることがあります。
- 3. 正解。Codman体操は、肩関節の自動介助運動や自動運動として行われ、重力を利用して肩関節の可動域、特に屈曲・外転・内外旋の改善を図ることを主な目的とします。特に、術後早期や炎症期の肩関節に用いられます。選びやすい理由:シンプルな運動ですが、その効果が関節可動域改善に直結します。
- 4. Frenkel体操は、脊髄後索疾患などによる運動失調に対し、視覚を利用して協調性や平衡感覚を改善することを目的とした運動です。正しくは:運動失調による動作の正確性や滑らかさを取り戻すことを目的とします。選びやすい理由:神経疾患のリハビリテーションで用いられるため、運動療法の一つとして選択肢に入りやすいですが、主目的は可動域改善ではありません。混同注意:一般的な運動療法や、関節可動域訓練と混同されることがあります。
- 5. 正解。McKenzie体操は、主に脊椎疾患(腰痛など)に対し、反復運動によって症状を中央化させ、痛みの軽減と可動域の改善を図ることを目的とします。特に伸展運動が特徴的です。選びやすい理由:腰痛に対するセルフエクササイズとしても広く知られており、その目的が痛みの軽減と可動域改善であることを理解していれば正答できます。
国試ポイント
各運動療法の『主な目的』を正確に理解しているかが問われる問題です。名称と疾患、そしてその治療効果をセットで覚えることが重要です。
混同注意
体操の名前だけを知っていても、その目的を正確に把握していないと誤答しやすいです。特に、身体の一部を動かす運動全般を指す「体操」という言葉から、すべて関節可動域に関わると誤解する可能性があります。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出題された場合、他の代表的な運動療法(例:PNF、可動域訓練の種類、筋力増強運動の種類)の主な目的が問われる可能性があります。また、特定の疾患に対する代表的な運動療法について、複数の選択肢から選ばせる形式も考えられます。
関連知識
各体操の具体的な実施方法、対象疾患、禁忌事項、期待される効果についても学習しておく必要があります。例えば、Codman体操は肩関節周囲炎の急性期にも用いられ、McKenzie体操は椎間板ヘルニアの保存療法で効果が期待されます。