生活習慣病の発症・重症化予防の推進が規定された法律はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第59回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
健康増進法は、国民の健康の増進を図ることを目的とし、生活習慣病の発生予防、早期発見、重症化予防に関する施策を国および地方公共団体が推進することを明確に規定しています。特に、がん、脳卒中、心臓病、糖尿病その他の生活習慣病対策は、健康増進計画(健康日本21)の基盤となる重要な柱です。
選択肢ごとの解説
- 1. 医療法は、医療機関の開設・管理・運営や、医療提供体制の確保について規定する法律であり、直接的に生活習慣病の予防推進を主な目的とはしていません。正しくは:医療法は、国民が良質かつ適切な医療を受けられるよう、医療の提供に必要な事項を定める法律です。選びやすい理由:医療機関が生活習慣病の治療や指導を行うため、関連性があるように見えるかもしれません。混同注意:健康増進法や地域保健法など、公衆衛生や健康づくりを直接扱う法律と混同しやすいです。
- 2. 介護保険法は、高齢者の介護を社会全体で支えるための保険制度について定めており、生活習慣病の発生・重症化予防の推進を直接の目的とはしていません。正しくは:介護保険法は、加齢に伴う疾病などによって介護が必要となった際に、必要な保険給付を行うことを定めた法律です。選びやすい理由:生活習慣病が原因で要介護状態になるケースが多いため、関連性があるように見えるかもしれません。混同注意:高齢者の健康維持という点で健康増進法と関連しますが、直接的な予防推進の根拠法ではありません。
- 3. 正解。健康増進法は、国民の健康の増進を図ることを目的とし、生活習慣病の発生予防や早期発見、重症化予防に関する施策の推進を国および地方公共団体の責務として明確に規定しています。特に第6条で生活習慣病対策が明記されています。
- 4. 社会福祉法は、社会福祉事業の発展と利用者保護を目的とした法律であり、生活習慣病の予防推進を直接の対象とはしていません。正しくは:社会福祉法は、社会福祉を目的とする事業の全般的な基本を定め、国民の福祉の増進を図るための法律です。選びやすい理由:福祉サービスの中に健康に関連するものが含まれるため、広義での関連を想像するかもしれません。混同注意:医療法や介護保険法、地域保健法など、具体的なサービス提供や健康管理に関する法律と混同しやすいです。
- 5. 地域保健法は、地域における保健所の設置や活動について定めており、地域住民の健康増進や疾病予防を間接的に支援しますが、生活習慣病の予防推進を「国が推進する」と直接規定する法律は健康増進法です。地域保健法は健康増進法の具体的な実施機関の一つとしての役割を担います。正しくは:地域保健法は、地域住民の健康の保持および増進を目的とし、保健所の設置や機能に関する基本事項を定めています。選びやすい理由:地域での健康づくりや疾病予防活動の中心となる法律であるため、生活習慣病予防も含まれると考えるかもしれません。混同注意:健康増進法の具体的な実施を担う側面があるため、健康増進法そのものと混同しやすいです。健康増進法が「何をすべきか」を定め、地域保健法が「誰がどのように行うか」の一部を規定します。
国試ポイント
国の保健・医療・福祉に関する主要な法律の目的や役割について、正確な知識が問われます。特に、どの法律がどのような目的を主としているのか、具体的な施策の根拠となる法律はどれか、といった点が頻繁に出題されます。生活習慣病予防に関する基本的な法律知識は、理学療法士として地域や病院で働く上で必須です。
混同注意
地域保健法: 地域住民の健康増進や疾病予防を扱うため、健康増進法と混同されやすいですが、地域保健法は主に保健所の設置や役割を規定するものです。生活習慣病予防の「推進」という国の責務を直接規定するのは健康増進法です。医療法: 医療提供体制の根幹をなす法律であり、生活習慣病の「治療」には密接に関わりますが、「予防の推進」を直接の目的とするものではありません。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、「〇〇(施策や制度)が規定されている法律はどれか」という形式で、具体的な保健・医療・福祉の活動がどの法律に基づいているかを問われる可能性が高いです。特に、国や地方公共団体が「推進する」「実施する」と明記されている法律条文に注目すると良いでしょう。
関連知識
健康日本21(第二次)の基本目標と生活習慣病対策の関連性。特定健康診査・特定保健指導(メタボ健診)の根拠法(高齢者の医療の確保に関する法律)。各法律(医療法、介護保険法、地域保健法、社会福祉法)の具体的な目的と対象。公衆衛生の三段階予防(一次予防・二次予防・三次予防)と生活習慣病対策の関連。