Hoehn&Yahrの重症度分類ステージⅡと判断する症状はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第61回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
Hoehn&Yahrの重症度分類ステージⅡは、症状が体の両側に現れる段階です。ステージⅠでは片側性の症状のみですが、ステージⅡでは両側性に症状が波及します。固縮はパーキンソン病の主要な運動症状の一つであり、両上肢に固縮が見られることはステージⅡの典型的な所見です。姿勢反射障害はまだないか、ごく軽度で転倒には至らないとされています。
選択肢ごとの解説
- 1. 四肢の拘縮は、Hoehn&Yahrの重症度分類において直接的な診断基準ではありません。パーキンソン病の進行期に起こりえますが、ステージⅡを特定する症状ではありません。正しくは:Hoehn&Yahrのステージは、主に身体の両側性障害の有無、姿勢反射障害の有無、日常生活活動への影響度で評価されます。選びやすい理由:パーキンソン病の症状として拘縮があるため、選んでしまいやすいかもしれません。混同注意:パーキンソン病の一般的な症状と、特定のステージの診断基準を混同しやすいです。
- 2. 頻繁な転倒は、姿勢反射障害の兆候であり、Hoehn&Yahr分類ではステージⅢ以降に見られる主要な症状です。ステージⅡではまだ姿勢反射障害は明らかではありません。正しくは:姿勢反射障害による転倒はステージⅢの主な特徴です。選びやすい理由:パーキンソン病患者で転倒はよく見られる症状であるため、初期に近いステージでも起こると思いやすいです。混同注意:姿勢反射障害が顕著になるステージと、それ以前のステージの区別を混同しやすいです。
- 3. 起立性低血圧は、パーキンソン病の非運動症状の一つであり、自律神経系の障害によって引き起こされます。Hoehn&Yahr分類は運動症状の重症度を評価するものであり、起立性低血圧はステージの判断基準には含まれません。正しくは:Hoehn&Yahr分類は、運動症状(振戦、固縮、無動、姿勢反射障害など)の分布と重症度に基づいてステージを評価します。選びやすい理由:パーキンソン病によく見られる症状であるため、重症度分類の基準だと誤解しやすいです。混同注意:パーキンソン病の非運動症状と、Hoehn&Yahr分類が対象とする運動症状の区別を混同しやすいです。
- 4. 正解。Hoehn&Yahr分類のステージⅡは、症状が身体の両側に現れる段階と定義されています。片側性だった症状が進行し、両側に固縮(または振戦、無動)が見られるようになるのがステージⅡの特徴です。選びやすい理由:単に『固縮』と聞くとパーキンソン病全般の症状と捉えがちですが、『両側性』であることがステージⅡのポイントです。混同注意:ステージⅠ(片側性症状のみ)と、ステージⅡ(両側性症状)の区別を混同しやすいです。
- 5. Romberg徴候は主に後索路障害や小脳障害による体性感覚系のバランス障害を示唆するもので、パーキンソン病の重症度分類であるHoehn&Yahr分類の直接的な判断基準ではありません。パーキンソン病で姿勢反射障害が進行するとバランス障害は出現しますが、Romberg徴候とは異なる機序によるものです。正しくは:Hoehn&Yahr分類では、姿勢反射障害の有無がステージⅢ以降の判断基準となります。選びやすい理由:バランス障害に関連する症状であるため、パーキンソン病の重症度と関連があると考えやすいです。混同注意:異なる疾患のバランス障害の評価法と、パーキンソン病の重症度分類の基準を混同しやすいです。
国試ポイント
Hoehn&Yahrの重症度分類は、パーキンソン病の各ステージ(特にⅠ〜Ⅲ)における典型的な症状の分布と姿勢反射障害の有無を正確に理解しているかが問われます。特に『片側性』『両側性』『姿勢反射障害の有無』が重要なポイントです。
混同注意
各ステージの区別、特にステージⅠ(片側性のみ)とステージⅡ(両側性)の違い、およびステージⅢ(姿勢反射障害が出現し転倒しやすい)との違いが混同されやすいです。また、パーキンソン病の一般的な症状と、Hoehn&Yahr分類の診断基準とを混同することもあります。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合は、各ステージの症状の『分布(片側か両側か)』と『姿勢反射障害の有無』、そして『日常生活への影響度』に注目して判断する。
関連知識
Hoehn&Yahr分類の各ステージの定義: ステージ0(症状なし)、ステージⅠ(片側性症状のみ)、ステージⅠ.5(片側性軸性症状を含む)、ステージⅡ(両側性症状、姿勢反射障害なし)、ステージⅡ.5(軽度両側性症状、姿勢反射障害テストで回復可能)、ステージⅢ(中等度障害、姿勢反射障害あり、不安定性があるが自立歩行可能)、ステージⅣ(重度障害、介助なしには歩行困難)、ステージⅤ(車椅子またはベッド生活)。