肺の構造で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第58回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
細気管支は、気管支がさらに細かく分岐したもので、直径が小さくなるにつれて気管支壁の軟骨組織は消失します。これにより、気道抵抗の調節や空気の流れの制御が可能になります。この特徴は呼吸生理学においても重要です。
選択肢ごとの解説
- 1. 左肺は上葉と下葉の2つの葉で構成されており、それぞれに葉気管支が分岐するため、合計2本の葉気管支しかありません。正しくは:左肺には2本の葉気管支が存在します。選びやすい理由:右肺が3つの葉を持つため、左右の区別が曖昧な場合や、数値を丸暗記しようとした場合に誤って選択しやすいです。混同注意:右肺の葉の数(上葉、中葉、下葉)と左肺の葉の数を混同しやすいです。
- 2. 葉気管支が分岐する区域気管支の数は、葉によって異なります。例えば、右肺上葉気管支は3区域、右肺中葉気管支は2区域、右肺下葉気管支は5区域に分かれます。一律に6本という規定はありません。正しくは:1つの葉気管支から分岐する区域気管支の数は、葉によって異なります。選びやすい理由:特定の葉気管支からの区域気管支の分岐数を覚えていても、全体として一律の数値として誤認してしまうことがあります。混同注意:各葉気管支からの区域気管支の分岐数を個別に覚えていない場合、特定の数値が正しく見えてしまう可能性があります。
- 3. 左肺は上葉と下葉に分かれ、通常、上葉に4区域(S1+2, S3, S4, S5)、下葉に4区域(S6, S7+8, S9, S10)が存在するため、合計8区域(ないし9区域)です。12本ではありません。正しくは:左肺には通常8本または9本の区域気管支があります。選びやすい理由:右肺の区域気管支の総数(10本)と混同したり、単純な計算ミスによって誤解することがあります。混同注意:右肺の区域気管支の総数と左肺の区域気管支の総数を混同しやすいです。
- 4. 正解。気管支は分岐するごとに直径が小さくなり、壁の構造も変化します。細気管支(直径約1mm以下)になると、気管や主気管支に見られる軟骨輪や軟骨板がなくなり、平滑筋と弾性線維が主体の壁構造となります。これにより、より柔軟な気道径の調節が可能になります。
- 5. ヒトの肺には、成人で約3億〜5億個(片肺で約1.5億〜2.5億個)もの肺胞が存在するとされています。5,000万個は少なすぎます。正しくは:左右の肺全体には、約3億〜5億個の肺胞が存在します。選びやすい理由:正確な数値を覚えていない場合、数千万というオーダーが正しく聞こえてしまうことがあります。混同注意:具体的な数値の記憶が曖昧な場合に、桁数を誤認しやすいです。
国試ポイント
肺の基本的な解剖学的構造、特に気管支の分岐パターン、肺葉・区域の数、および気道各部の組織学的特徴(軟骨の有無など)に関する正確な知識が問われています。数値の正確性や左右の区別が重要です。
混同注意
左右の肺の構造(葉数、区域数)、気管支の各分岐段階における組織学的特徴(軟骨、平滑筋の有無)が混同されやすいです。特に数字の暗記は間違いやすいポイントです。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出題された場合、左右の肺の葉数・区域数を問う問題や、細気管支よりさらに末梢の呼吸細気管支、肺胞管、肺胞嚢、肺胞上皮細胞の構造と機能を問う問題、あるいは気道抵抗やガス交換に関連する組織学的特徴を問う問題が出題される可能性があります。
関連知識
気管から肺胞までの気道の経路と、各部位の名称、構造(軟骨、平滑筋、腺細胞、線毛上皮など)の変化、およびそれらの機能的意義(空気の清浄化、加湿、ガス交換)について理解しておくことが重要です。肺葉・肺区域の名称と対応する気管支の解剖も基本的な知識として必須です。