二次予防の組合せで正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第59回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
二次予防は、疾病の早期発見・早期治療、および疾病の悪化防止や合併症の発症を防止するための介入を指します。脂質異常症の患者への栄養指導は、既に発症している疾病(脂質異常症)の進行を抑え、心血管疾患などの合併症リスクを低減させることを目的としているため、二次予防の代表的な例です。
選択肢ごとの解説
- 1. これは、疾病がまだ発症していない健康な人々に対して、疾病の発生そのものを予防するための介入であるため、一次予防に分類されます。正しくは:例:「高血圧患者に対する減塩指導」であれば、既に疾病を有する者への悪化防止として二次予防になり得ます。選びやすい理由:禁煙が予防行動として重要であるため、予防全般と捉えやすいですが、対象が「健康な成人」である点に注意が必要です。混同注意:一次予防と混同しやすい。
- 2. 正解。脂質異常症は既に発症している疾病であり、これに対する栄養指導は、病態の悪化防止や心血管疾患などの合併症の発症を予防することを目的としているため、二次予防に該当します。
- 3. 脳血管疾患の発症後、回復期にある患者への服薬指導は、再発予防、機能維持、QOL向上などを目的とするため、三次予防に分類されます。正しくは:例:「脳血管疾患の発症前における高血圧患者への早期介入」などであれば二次予防の側面が強くなります。選びやすい理由:「予防」という言葉が含まれるため予防の範疇と捉えやすいですが、既に疾病が発症している後の介入であり、特に回復期での機能維持や再発予防は三次予防と判断されます。混同注意:三次予防と混同しやすい。
- 4. 脳血管疾患の急性期における血圧管理は、病態の進行を抑制し、生命予後を改善するための治療的な介入であり、厳密には二次予防というよりも三次予防(疾病の重症化予防、合併症予防)の初期段階、または急性期治療の一部と解釈されることが多いです。この問題においては選択肢2がより典型的な二次予防として正解とされています。正しくは:例:「脳卒中発症リスクが高い健常人に対する高血圧予防指導」であれば一次予防。選びやすい理由:疾病の悪化や合併症予防の側面があるため、二次予防と間違いやすいですが、急性期の管理は治療的側面がより強く、三次予防の初期段階とも考えられます。混同注意:二次予防と三次予防の境界が曖昧になりやすい。特に急性期管理は治療と予防の要素が混在します。
- 5. 脳血管疾患の発症後、生活期にある患者への運動指導は、残存機能の維持・向上、社会参加の促進、再発予防などを目的とするため、三次予防に分類されます。正しくは:例:「健康な高齢者への転倒予防運動指導」であれば一次予防。選びやすい理由:運動指導が予防につながるという一般的な理解から、予防全般と捉えやすいですが、既に疾病を発症している生活期の患者に対するものである点に注意が必要です。混同注意:三次予防と混同しやすい。
国試ポイント
疾病予防の概念(一次予防、二次予防、三次予防)を正確に理解し、具体的な事例がどの予防段階に該当するかを識別できるかどうかが問われています。特に、各予防段階の境界線が曖昧になりやすい事例で正しく判断する能力が求められます。
混同注意
一次予防(疾病の発生そのものを予防する、対象は健常者)と三次予防(疾病発症後の機能回復、再発予防、社会復帰支援など、対象は患者)は特に混同しやすいです。また、急性期医療における介入は、治療と二次予防・三次予防の要素が複合しているため、判断が難しい場合があります。
次に同じ論点が出たら
次に同様の問題が出題された場合、まず各選択肢が「疾病発症前か後か」を判断します。疾病発症前なら一次予防。疾病発症後なら、それが「早期発見・早期治療」「悪化防止・合併症予防」であれば二次予防、「機能回復・再発予防・社会復帰」であれば三次予防と分類する練習をしましょう。特に、具体的な指導内容が「誰に対して行われているか(健常者か患者か)」と「何を目的としているか」を明確に区別することが重要です。
関連知識
疾病予防の三段階(一次・二次・三次)の定義と具体的な介入例を網羅的に学習することが重要です。健康増進と疾病予防の考え方、WHOの健康の定義、国際生活機能分類(ICF)など、リハビリテーションに関連する予防概念も学習すると理解が深まります。