NIHSSで評価されるのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第57回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3・4番
解説
NIHSS(National Institutes of Health Stroke Scale)は、脳卒中の重症度を客観的に評価するためのスケールです。評価項目には、意識レベル、顔面麻痺、運動麻痺(腕・脚)、感覚、失調、構音障害、視覚、言語などが含まれます。選択肢3の「意識レベルの異常」はNIHSSの「意識レベル」の項目に、選択肢4の「顔面の運動麻痺」は「顔面麻痺」の項目に該当します。一方、バランス障害や深部腱反射、歩行速度はNIHSSの直接的な評価項目ではありません。
選択肢ごとの解説
- 1. NIHSSは平衡機能そのものを直接評価する項目は含んでいません。失調の有無は評価しますが、これは平衡機能の一部に過ぎません。正しくは:NIHSSには平衡機能の独立した評価項目はありません。小脳機能として失調を評価する項目はあります。選びやすい理由:脳卒中患者では平衡機能障害が頻繁に見られるため、重要な評価項目だと誤解しやすいです。混同注意:他のバランス評価スケール(例:Berg Balance Scale, FIMなど)と混同しやすいです。
- 2. NIHSSは主に急性期の神経学的機能障害を評価するためのスケールであり、深部腱反射は評価項目に含まれていません。正しくは:深部腱反射はNIHSSの評価項目ではありません。選びやすい理由:神経学的診察の基本的な項目であるため、含まれていると考えやすいです。混同注意:一般的な神経学的診察とNIHSSの評価内容を混同しやすいです。
- 3. 正解。NIHSSの最初の項目は「意識レベル」であり、覚醒度を評価します。指示への反応などによってスコアが決定されます。
- 4. 正解。NIHSSには「顔面麻痺」の項目があり、患者の表情(笑顔、目を閉じる、眉を上げるなど)を通じて評価します。これは脳神経障害の重要な指標です。
- 5. NIHSSは臥床状態でも評価可能なように設計されており、歩行能力や歩行速度は評価項目に含まれていません。正しくは:NIHSSは歩行速度を評価項目としていません。選びやすい理由:脳卒中患者のリハビリテーションでは歩行速度が重要な指標となるため、含まれると誤解しやすいです。混同注意:Timed Up and Go Testや10m歩行テストなど、他の歩行評価項目と混同しやすいです。
国試ポイント
NIHSSの具体的な評価項目を正確に理解しているかを問う問題です。脳卒中患者の評価で用いられる様々なスケールの中から、NIHSSに特化した知識が求められます。特に、基本的な神経学的診察項目の一部がNIHSSには含まれないこと、または特定の機能評価がNIHSSの目的外であることを理解しているかがポイントとなります。
混同注意
NIHSSと、FIM、Modified Rankin Scale (mRS)、または一般的な神経学的診察の項目とを混同しやすいです。NIHSSは急性期の神経学的欠損に特化しており、日常生活動作や長期予後評価とは目的が異なります。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合、NIHSSの全項目を詳細に覚えているか、または各項目の具体的な評価内容まで問われる可能性があります。また、NIHSS以外の主要な脳卒中評価スケール(mRS、FIMなど)の具体的な評価項目についても知識が問われるでしょう。
関連知識
NIHSSの各評価項目とスコア付けの方法、およびその臨床的意義(脳卒中治療の適応判断や予後予測)を理解しておくことが重要です。また、他の脳卒中評価スケール(mRS, FIM, BIなど)の目的と評価項目についても比較検討できると良いでしょう。