接触感染するのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第55回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・3・4番(いずれも正解)
解説
【公式の取扱い】この問題は1つを選ぶ形式ですが、公式の正答表では1・3・4のいずれも正解とされています。 MRSAは代表的な接触感染症です。風疹ウイルスと麻疹ウイルスは、飛沫感染や空気感染が主な経路ですが、感染者の分泌物との直接的・間接的な接触による感染も起こり得るため、接触感染の要素も有しています。特に医療現場では、感染対策上、複数の伝播経路を考慮する必要があります。結核菌は空気感染が主であり、インフルエンザウイルスは飛沫感染と接触感染の両方がありますが、設問の意図を鑑みると、MRSA、風疹ウイルス、麻疹ウイルスがより適切な選択肢となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。MRSAは、保菌者や感染者との直接的な皮膚接触、または汚染された物品(医療器具、環境表面など)との間接的な接触によって伝播します。そのため、接触感染対策が極めて重要です。
- 2. 結核菌は、主に空気感染(飛沫核感染)によって伝播します。感染者が咳やくしゃみをすることで発生する微細な粒子(飛沫核)が空気中を漂い、それを吸い込むことで感染が成立します。正しくは:結核菌は空気感染する病原体である。選びやすい理由:医療現場で結核患者との接触があるため、接触感染も起こり得るという誤解が生じやすい。混同注意:接触感染と空気感染
- 3. 正解。風疹ウイルスは、主に飛沫感染ですが、感染者の鼻や喉の分泌物、排泄物などが直接または間接的に他者の粘膜に触れることによる接触感染も重要な感染経路です。特に新生児の先天性風疹症候群の予防のため、接触感染対策も重要視されます。
- 4. 正解。麻疹ウイルスは非常に感染力の強いウイルスで、主に空気感染(飛沫核感染)によって広まりますが、感染者の鼻や喉の分泌物、または眼の結膜からの分泌物が直接他者の粘膜に触れることによる接触感染も重要な伝播経路とされています。そのため、感染者との接触を避けることが必須です。
- 5. インフルエンザウイルスは、主に飛沫感染(咳やくしゃみによる飛沫)と接触感染(飛沫が付着した物体に触れた手で口や鼻を触る)によって伝播します。問題文は『接触感染するのはどれか』という問いであり、インフルエンザウイルスは飛沫感染が主要経路の一つであり、接触感染単独での伝播は限定的であるため、この選択肢は正答とはなりません。正しくは:インフルエンザウイルスは主に飛沫感染と接触感染によって広がるが、主要な問いの意図から外れる可能性がある。選びやすい理由:インフルエンザが接触感染も起こすことは事実なので、選択肢として選びやすい。混同注意:主な感染経路と、複数の感染経路を持つ病原体の区別
国試ポイント
感染経路に関する正確な知識、特に主要な感染経路だけでなく、複数の経路を持ちうる病原体について、各感染症の特徴を理解しているかどうかが問われています。また、医療現場での具体的な感染対策を考慮した知識が求められます。
混同注意
各病原体の主要な感染経路(空気感染、飛沫感染、接触感染)が混同されやすい。特に、複数の感染経路を持つ病原体の場合、どの経路が最も強調されるべきか、または設問の意図に合致するかで判断が分かれやすい。
次に同じ論点が出たら
同様の論点が出た場合は、各病原体の主要な感染経路だけでなく、複数の感染経路を持つ場合のそれぞれの感染対策の重要性を問う視点に注意する。特に、国家試験では『最も適切なもの』や『主要なもの』を問う傾向があるため、そのニュアンスを読み解く必要がある。
関連知識
感染経路別予防策(標準予防策、接触予防策、飛沫予防策、空気予防策)、各感染症の病態生理、医療関連感染(HAI)の予防。ワクチン接種の重要性(麻疹、風疹)。