図のような移動(シャフリング)をする乳児に促す姿勢や運動で最も適切なのはどれか。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第55回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
シャフリングは座位での移動様式であり、次の発達段階として立位への移行を促す椅子座位が最も適切です。シャフリングは四つん這いなどのハイハイを経験しないことが多く、股関節の可動域や筋力に影響がある場合もあるため、次の段階として股関節の伸展を伴う立位への移行を視野に入れた支援が重要です。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。シャフリングは座位での移動様式であり、その次の発達段階として、より安定した座位から立位への移行を促す椅子座位が、股関節の伸展を促し、起立準備段階として適切です。選びやすい理由:問題文の状況に即した、次の発達段階を促す姿勢として、シャフリング後の発達段階を正しく理解していれば選びやすいです。混同注意:より早期の姿勢発達段階や、シャフリングとは異なる移動様式の促し方。
- 2. 起き上がりは、寝返りから座位への移行に含まれる運動であり、シャフリングをしている乳児はすでに座位が可能であるため、次の発達段階の促し方としては適切ではありません。正しくは:シャフリングは座位移動なので、その次の段階である立位や歩行を促す運動。選びやすい理由:一見、能動的な運動のように見えるため、発達促進として選びたくなるかもしれません。混同注意:座位前の発達段階における姿勢・運動。
- 3. 寝返りは通常生後5〜6ヶ月頃に獲得される運動であり、シャフリングをする乳児は既にその段階を過ぎているか、あるいはシャフリング自体が座位での移動であるため、次の発達段階としては適切ではありません。正しくは:シャフリングは座位移動なので、その次の段階である立位や歩行を促す運動。選びやすい理由:乳児の一般的な発達段階の一つであるため、無意識に選択してしまう可能性があります。混同注意:乳児の初期発達段階。
- 4. 背臥位は乳児の最も基本的な姿勢であり、シャフリングをしている乳児はすでに能動的な移動を獲得しているため、次の発達を促す姿勢としては不適切です。むしろ退行的なアプローチとなります。正しくは:シャフリングは座位移動なので、その次の段階である立位や歩行を促す運動。選びやすい理由:安全な姿勢であるため、医療従事者が反射的に選択肢として考慮する可能性はありますが、発達促進には繋がりません。混同注意:乳児の基本的な安全な姿勢。
- 5. 腹ばいは寝返り後やハイハイの準備段階の姿勢であり、シャフリングをしている乳児はすでに座位での移動が可能であるため、次の発達段階の促し方としては不適切です。正しくは:シャフリングは座位移動なので、その次の段階である立位や歩行を促す運動。選びやすい理由:ハイハイの経験がないシャフリングベビーに対し、ハイハイを促す意味で選択しそうになりますが、シャフリングベビーの多くはハイハイをせず、直接立位・歩行へ移行するため、次の発達を促すものとしては不適切です。混同注意:ハイハイの段階。
国試ポイント
乳児の姿勢発達段階とそれに合わせた発達促進アプローチを理解しているか。
混同注意
寝返りや腹ばいはより早期の姿勢発達段階であり、シャフリングをする乳児(典型的には生後8〜10ヶ月以降に見られる移動様式)にはすでに習得済みか、あるいはスキップしている状態であるため、次の発達段階とは言えません。
次に同じ論点が出たら
問題文に示された乳児の現在の発達段階(シャフリング)を正確に把握し、その次の段階の姿勢や運動発達段階が選択肢にあるかを確認します。
関連知識
乳児の発達段階:定頚(3ヶ月)→寝返り(5-6ヶ月)→おすわり(7ヶ月)→はいはい(8-9ヶ月)→つかまり立ち(9-10ヶ月)→伝い歩き(10-12ヶ月)→独歩(1歳頃)。シャフリングベビーはハイハイを経験せずに独歩に至ることがあります。