AEDで正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第59回理学療法士国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・5番(いずれも正解)
解説
【公式の取扱い】この問題は1つを選ぶ形式ですが、公式の正答表では2・5のいずれも正解とされています。 選択肢2は、ペースメーカー植え込み患者にもAEDは使用可能だが、植え込み部位を避けて電極パッドを貼る必要があるという点が正しいです。選択肢5は、AEDが心電図解析を自動で行い、除細動の要否を判断するという点が正しいです。これにより、非医療従事者でも安全に操作できます。
選択肢ごとの解説
- 1. AEDは一般市民でも使用が認められている医療機器であり、医師の指示は不要です。緊急時には迅速な対応が求められるため、医療資格を持たない人でも操作できるよう設計されています。正しくは:AEDは、医師の指示がなくても一般市民が使用できます。選びやすい理由:医療機器であるため、専門知識や指示が必要と誤解しやすい。特に医療従事者としての意識から、指示が必要だと考えてしまう。混同注意:高度な医療行為や薬剤投与など、医師の指示が必要な他の医療行為と混同しやすい。
- 2. 正解。ペースメーカー植え込み患者にもAEDは使用可能です。ただし、ペースメーカーの植え込み部位(通常は鎖骨の下あたり)を避けて電極パッドを貼付する必要があります。ペースメーカーが誤作動を起こす可能性があるため、直接その上にパッドを貼るのは避けるべきですが、使用自体は禁忌ではありません。選びやすい理由:ペースメーカーのような医療機器が体内にあると、AEDの電気ショックが悪影響を与えるのではないかと考える人がいるが、使用は可能。混同注意:電極パッドの貼付位置に関する注意点と、使用の可否を混同しやすい。直接ペースメーカーに貼るのは避けるべきだが、使用自体は可能。
- 3. AEDの電極パッドは、肌に直接密着させて貼る必要があります。衣服の上からでは十分な電気伝導が得られず、除細動の効果が期待できません。また、衣服や装飾品が電気ショックの妨げになる可能性もあります。正しくは:AEDの電極パッドは、直接肌に貼る必要があります。選びやすい理由:緊急時であり、衣服を脱がせる時間がない、あるいは困難な状況を想像し、衣服の上からでも良いと考えてしまう。しかし、AEDの効果を最大限に引き出すためには肌への密着が不可欠。混同注意:体表に貼る他の医療機器と混同しやすいが、高電圧を流すため直接の接触が必要。
- 4. 除細動時に患者の四肢を押さえつける必要はありません。電気ショックにより身体が瞬間的に硬直したり動いたりすることがありますが、これは自然な反応であり、無理に押さえつけると介助者が感電する危険性や、患者に外傷を与えるリスクがあります。周囲の安全を確認し、患者から離れることが重要です。正しくは:電気的除細動時は、患者の身体から手を放し、周囲の安全を確認します。選びやすい理由:てんかん発作など、発作時に体を守るために押さえるべきだと考える他の状況と混同しやすい。しかし、AEDは電気ショックであり、介助者の安全確保が最優先。混同注意:他の発作や痙攣時への対処法と混同しやすい。
- 5. 正解。AEDは心電図を自動で解析し、除細動が必要な心室細動や無脈性心室頻拍を感知した場合にのみ、電気ショックを行うよう指示します。使用者(介助者)はAEDの音声指示に従ってボタンを押すだけであり、除細動の要否を自身で判断する必要はありません。これにより、非医療従事者でも安全かつ正確に操作が可能です。選びやすい理由:除細動ボタンを押す行為を、『自動で行われる』と捉えられない場合もあるかもしれないが、心電図解析とショックの要否判断はAEDが自動で行う。最終的なショックの実行は介助者のボタン操作を待つ機種が多い。混同注意:全自動(ボタン操作も不要)と、半自動(ボタン操作が必要)の違いと混同しやすいが、ここでは『除細動が必要かどうかの判断』が自動という点が重要。
国試ポイント
AEDの基本的な使用方法、適用対象、および安全管理に関する知識が問われています。特に、一般市民による使用が前提となっている機器であるため、医師の指示の有無、様々な身体状況の患者への適用、使用時の安全確保など、実践的な知識が重要です。除細動の『自動性』が具体的に何を指すのかも理解しておく必要があります。
混同注意
AEDは医療機器であるため、医師の指示が必要、または使用に制限が多いと誤解しやすい。また、電気ショック時の患者の反応に対する誤った対処法(押さえつけるなど)と混同しやすい。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合、AED使用における特定の状況下での注意点(例:小児への使用、貼付薬のある場合、水濡れした環境、金属アクセサリーの有無など)や、CPRとの連動における具体的手順が問われる可能性が高いです。また、心肺停止の様々な原因とAEDの適応・非適応の区別も重要になります。
関連知識
AEDの適応(心室細動、無脈性心室頻拍)、電気ショックの原理、CPR(心肺蘇生法)との連携、電極パッドの貼付位置(成人用・小児用)、使用上の注意点(水濡れ、金属、ペースメーカー、薬の貼付など)、メンテナンス。